出張授業「<子どもと海のSDGs>SDGsってなんだろう」東京都目黒区立五本木小学校 ~海と日本PROJECT~
「海」を切り口にSDGsを楽しく学ぶ出張授業を東京都目黒区立五本木小学校で開催。2019年最後の10回目の授業です。ワークショップと事例紹介を通じてSDGsの考え方を学んでもらいました。
2019.12.24
「海」を切り口にSDGsを楽しく学ぶ出張授業を、応募いただいた東京都目黒区立五本木小学校の4年生、5年生の児童を対象に開催。ワークショップと事例紹介を通じて、SDGsの14番目の目標「海の豊かさをまもろう」に向けた持続可能な社会づくり、SDGsの考え方についての理解促進を図りました。 講師役は、日本ESD学会副会長の手島利夫氏、国立研究開発法人 海洋研究開発機構 原田尚美さんが務め、子どもたちからは活発な意見が出されました。
「海」を切り口にSDGsを楽しく学んでもらう出張授業を、応募いただいた小学校で開催。SDGsの14番目の目標「海の豊かさをまもろう」を通じて、持続可能な社会づくりに必要な知識、考え方、能力を育成するプログラムを、児童や先生に提供。ワークショップと事例紹介を通じてSDGsの考え方を理解してもらいます。
日程
2019年12月3日(火)10:30~12:05
開催場所
東京都目黒区立五本木小学校
参加人数
約140人(4・5年生)
主催
こども海の学習プログラム普及プロジェクト実行委員会
協力
朝日小学生新聞、日本ESD学会
食料危機と海の酸性化を学び考える
1時間目は、他の学校と同様に日本ESD学会副会長の手島利夫先生が講師をしてくださいました。
「だれも置き去りにしない。みんなが力を合わせて、一生懸命に勉強してください」と呼びかけました。
最初の話題は「縄文土器」についてです。
「土器を使うことによって、硬い木の実や貝などを煮て食べられるようになった。それが、食料危機の克服につながりました。何かを克服するということは、世界をより良いものにするということです」と手島先生。「みなさんの住むこの世界が、この先もずっと豊かに続いていくために、克服しなければならない問題は何でしょうか?」との問いに、子どもたちはそれぞれの考えを付箋紙にメモし、計17枚の大型パネルに自分の付箋を貼り付けに行きました。
自分の頭を使って考え、仲間と互いに相談しあい、体を動かして作業する――。子どもたちはSDGsについて、自らの体験を通して、学びを深めました。
2時間目の講師は、海洋研究開発機構地球表層システム研究センター長の原田尚美さんが登場しました。
原田さんは、海底にたまった泥を解析して過去の地球の環境を調べる研究に取り組み、女性初の南極観測隊副隊長も務めました。南極での調査の様子を紹介したあと、「海の酸性化」について解説し、酸性化の影響を受ける生き物の具体例として挙げたのが、炭酸カルシウムの殻をもつプランクトンの一種です。3Dプリンターで作った立体模型を2種類、子どもたちに手渡すと、見かけはよく似た2つですが一つは重く、もう一つは軽いことに子どもたちは気づきました。軽いほうの有孔虫は、酸性化の影響を受けたものです。
原田さんは桶の中に並んだお寿司を写真で見せながら、海の酸性化が進むと将来、貝類や甲殻類などの寿司ダネが減ってしまうかもしれないことも説明しました。
そして、「海の中の問題はプラスチックごみだけではないということを、今日おうちに帰ったら家族の人たちに教えてあげてください」と子どもたちに呼びかけました。
メディア掲出
2019.12.23 朝日小学生新聞
朝日小学生新聞HP https://www.asagaku.com/2019/sdgs/index.html
イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています
参加人数:140人