日本遺産の港と海をつなぐ海洋教育ネットワーク事業 in 兵庫 〜海と日本PROJECT〜
全国16エリアの小学校の海洋教育授業で、「海がもたらした観光資源」「海が育んだ食」「海の知恵・技術」についての学びを促します。そして、海と生きる国としての誇りと海を尊ぶ意識を醸成し、地域に向けて発信してもらいます。
2020.01.08
兵庫県では、新温泉町諸寄地区でイベントを開催。座学をはじめ、展望台や海岸の見学、さまざまな体験をしてもらい、北前船がもたらしたことや地元の海を残すために自分たちにできることを考えてもらいました。
北前船寄港地の子どもたちが北前船について学び、それを通して海と地元の人たちとの関わりを学びます。地元の海を身近に感じて、地元の海を大事にしていこうという心を醸成することがねらいです。
日程
2019年8月29日(木)
開催場所
兵庫県新温泉町諸寄地区
参加人数
19人
主催
一般財団法人 北前船拡大機構
共催
海と日本プロジェクトinひょうご事務局
協力
新温泉町教育委員会
諸寄の海とくらしや漁業について学ぶ
座学①「諸寄の海とくらし」
諸寄の歴史と文化の薫るまちづくり委員会の新古氏に、北前船とは何か、諸寄地区はなぜ良港と呼ばれて北前船が来航したか、北前船により地元に何がもたらされたかを話していただきました。
座学②「諸寄の漁業」
浜坂漁業協同組合の濱根氏に、新温泉町地区ではどんな魚がとれるのか、地元の漁業が抱えている問題は何かなどを教えていただきました。
せりや展望台、海岸を見学
現地見学①「セリ見学」
座学の前、新古氏に案内してもらい、流通プロセスを学ぶ一環として朝の競り市を見学しました。
現地見学②「城山園地展望台」
新古氏の案内で、諸寄地区の湾の全景が見える城山園地展望台から、内海と外海の波の立ち方の違いを観察しました。
現地見学③「塩谷海岸調査」
新古氏、水谷氏の案内で、塩谷海岸に行き、北前船の係留杭跡を見学。船の痕跡を直接見ることで、北前船の大きさを想像してもらいました。
食文化や潮の流れを体験
体験③「北前船がもたらした食文化体験」
ユースホステルなかいえで昼食をとりました。ここでは特別に、かつて北前船が運んだと推測される食材を含んだメニューを用意していただきました。中家氏から、北前船ゆかりの食材を当てるクイズを出してもらうなど、昼食でも北前船について学びました。
体験④「潮の流れ体験」
濱根氏の指導のもと、漁船で外海へ出てペットボトルを浮かべ、潮の流れを体験しました。その後、内海でもペットボトルを浮かべてみて、外海との潮の流れの違いを見て確かめました。参加者は、諸寄が良港と呼ばれた理由、北前船が来港した理由を体感しました。
体験⑤「スルメイカづくり体験」
中村氏ほか他4名の指導のもと、北前船が運んだ食材の一つ、スルメイカづくりに挑戦しました。イカをさばいたり、干したりすることで、流通の中における加工プロセスの部分を体験することができました。また、海の幸があり、漁業に関わる人々がいるおかげで、私たちの生活が成り立っていることも感じてもらいました。
一日の成果をまとめて発表
参加者には、今日一日学んだこと、体験したことを「海の学校ノート」に書き込んでもらいました。そして、グループに分かれて「北前船がもたらしたこと」「地元の海を残していくために自分たちにできること」などをディスカッションしました。これをもとに、各グループがワークシート1枚に学習の成果を整理して、発表しました。発表後、講師の新古氏、濱根氏に感想をいただきました。
参加者の声
・船に乗るのが楽しかったです。また、諸寄がどういうところなのか、わかりました。
・改めて、新温泉町が良いところだなと思いました。
・湾の外ではあんなに波が荒いことを初めて知りました。
・スルメイカづくりが楽しかったです。
・スルメイカの体のことがよくわかりました。
配布資料
(資料データがある場合、レポートに添付して提出してください。)
・海の学校 諸寄の海ノート
・海の学校 諸寄の海ワークシート
メディア掲出
【テレビ】
9月11日 サンテレビ「ひょうご海ライブ」
【新聞】
8月30日 神戸新聞 朝刊
8月31日 日本海新聞 朝刊
イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています
参加人数:19人