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琵琶湖で学ぼう!地球環境の保全
~海と日本プロジェクト~【水草観察会 8/15】

2016.09.28

魚の産卵場として水草は有効な役割を果たしている。しかし、過剰な繁茂は航行の障害となるだけでなく、腐敗して悪臭を放つ。
次世代を担う中学生が水草の種類や生育状況について実際に調べ、身近な環境をどうやって守るかを学習することを目的とする。

日程
8月15日(月)13:00~16:00

開催場所
滋賀県大津市雄琴 OPAL および 琵琶湖

主催
特定非営利活動法人 びわ湖トラスト

後援
滋賀県教育委員会

協力
琵琶湖OPAL

参加人数
14名

【環境学習講座】
■「地球温暖化と琵琶湖」立命館大学 熊谷道夫先生        
熊谷先生が最近調査で行った北極の様子を写真や動画で見せていただきました。進行する地球温暖化をデータで見ながら、今自分たちの周りで何が起こっているのか、真剣に考える時間になりました。「宇宙から大きな望遠鏡で、地球の中の日本の中の琵琶湖の中をのぞいてみる」そういう視点が大切ということでした。

■「水温制御による水草繁茂の抑制実験」株式会社信州 植本佳樹先生           
「地球温暖化が進む→琵琶湖の水草が過剰に繁茂する→航行の障害や悪臭の問題が起きる では、琵琶湖の水温を低くするとどうなるか?」ということに着目した実験に皆さん興味津々でした。今後のデータに注目したいですね。

■「水草のたくみな生き方」滋賀県いきものふれあい室 青木繁先生
水草って一体どういう植物なんだろう?身近なようで実はあまり知らなかった水草の生態を、とてもわかりやすく説明していただきました。今では増えすぎて多様な外来種も加わり、琵琶湖の困りもののように扱われしまう水草でも、青木先生のお話を聞くと、一生懸命生きている生命なのだな、と改めて感じられました。

【琵琶湖でカヌー体験と水草採取】
大津市雄琴にある琵琶湖OPAL(オーパル)のスタッフの方々に、カヌーの乗り方の指導を受けました。カヌーに乗り、まずはオオバナミズキンバイという外来種の水草が生息している場所を見に行きます。この水草はむやみに採ると増えてしまう危険があります。今回は採取はせずに、カヌーの上から観察しました。カヌーを漕ぎ、場所を変えながら、色々な水草をどんどん採取していきます。水温制御による水草繁茂の抑制実験をしている場所に行き、手をつけてその場所だけ水温が冷たくなっていることを皆で確認しました。

浜辺に戻ると、「神社のお祭りで奉納する水草を探している」という男性が。
「こんな水草なんですが・・・」と言われ、写真を見せていただきました。
「これはネジレモだね」と青木先生。参加者も一緒になって浅瀬で「ネジレモ」探しが始まりました。無事にネジレモを発見して喜ばれる男性。昔から神社に水草が奉納されていたとは、琵琶湖がある滋賀県ならではのエピソードでした。

【水草の観察】
採取した水草を桟橋に広げ、分類が始まりました。青木先生はすぐに答えを教えてはくれません。同じ種類だと思われる水草を、各自分けていきます。同じように見える水草でも、よく観察すると違うところがあるのです。ある水草と別の水草の子どもがあったり、また新しい水草だったり・・・と、目からウロコの連続です。葉の枚数の違いや、葉にギザギザはあるか、葉柄があるかどうか、そのような細かいところに注目して、じっくり違いを見極めます。「植物って、こうやって違いを見つけていくんだ」と、中学生の皆さんも感動。植物学者になった気分で、一生懸命観察していました。

「水草」には奥深い世界があるということ、そして琵琶湖が育む生命の神秘を体験できる時間でした。

その他
参加者の声
・水草のことやカヌーのこと、全部が発見でした。
・水草の名前をもっと覚えたい、またカヌーに乗りたい。
・説明がとても分かりやすく、琵琶湖のことがよくわかりました。
・水草が生える場所は水草の種類によって異なり、場所によって水草の量も違うということを初めて知りました。
・水草の種類による違いをもっと知りたいです。
・琵琶湖にはどんどん水草が増えているということがわかった。
・カメの卵を見つけて面白かった。色々な種類の水草を見つけびっくりした。
・水草はなくてもありすぎてもいけないことを知った。
・琵琶湖の中には43種類もの水草があり、外来種の水草がどんどん増えているということを初めて知った。

配布資料
募集チラシ

イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています