海から見つめる子どもランドスケープ『ふくおか』プロジェクト 「博多:海と子どもの学び」 ~海と日本PROJECT~
「海のことが好きになれるまち」として、子どもたちが自分たちの福岡を模型作りで提案するプロジェクトの第一弾。絵画コンクールやクイズ大会を開催し、福岡の海を楽しく学びました。
2020.01.15
地元の子どもたちが福岡を、「海のことが好きになれるまち」として模型作りで提案するプロジェクトの第一弾として、博多プロジェクトを開催しました。玄海の鮮魚を描く絵画コンクール、海の美しさや環境を楽しく学ぶクイズ大会を実施し、美術教室ならではの美術制作で海の新しい可能性を、子どもたちと一緒に発見します。
「海から見つめる子どもランドスケープ『ふくおか』プロジェクト」(海と日本2019)は、福岡の子どもたちが、自分たちの住んでいる福岡を「海のことが好きになれるまち」として模型作りで提案する試みです。どんなものがあれば、海のことが好きになれるかな?見ていてワクワク・ドキドキするもの、便利なもの、形がへんてこなもの。海とつながりがあるものならなんでもOK です。美術教室ならではの美術制作で海の新しい可能性を子どもたちと一緒に発見します。
第一弾の博多プロジェクトでは、玄海の鮮魚を観察して絵を描く絵画コンクールや、海の美しさや環境を楽しく学ぶクイズ大会を開催し、福岡の海をまず知ることを目指します。後日、今も海との暮らしが息づいている「壱岐( いき)」と「平戸(ひらど)」を訪れるプロジェクトも実施し、目と体で確かめてランドスケープ模型作りに活かします。
日程
2019年8月10日(土)、8月12日(月・祝)
開催場所
光薫寺(福岡市博多区山王1丁目11-11)
まもるーむ福岡(福岡市中央区地行浜2丁目1-34)
参加人数
150人(小学生および幼児、保護者およびスタッフ含) 光薫寺9人 まもるーむ福岡53人
主催
山王ひなた美術教室
協力
長浜鮮魚市場、光薫寺、一般社団法人ふくおかFUN、特定非営利活動法人山王学舎
長浜鮮魚市場から集めた玄海のお魚を観察して絵画制作
8月10日(土)、長浜鮮魚市場が月に一度、一般の人たちも鮮魚を購入できるよう開放された市民感謝デーに、その貴重な機会を生かして多くのお魚を子どもたちに見て・触って・描いて楽しんでもらうイベント「玄海お魚絵画コンクール」を開催しました。
福岡市の海の台所「長浜鮮魚市場」から驚くばかりの魚たちが、光薫寺に届きました。「皆が普段知っているお魚はどれくらいいるかな?」玄海のお魚たちがずらりと並び、普段料理されたお魚しか見たことがない子どもたちは、自分の頭より大きなマグロのカブトや大きなブリに大興奮しました。
キラキラした目で早速お魚たちを観察して写し取れたら、豊かな色彩で彩色。絵画の世界は自由で、みんな自分の色を見つけ出して素晴らしい作品に仕上がりました!想像で描くよりも、「体験」が伴うだけでこんなにも素敵な作品に出合うことができました。
ふくおかFUNによる、「ふくおか」の海を知る・学ぶ・楽しむレクチャー
福岡市中央区地行浜にある環境学習施設「まもるーむ福岡」にて、福岡の海を調査・保全活動をしている一般社団法人ふくおかFUN代表の大神弘太朗さんから、福岡の海、博多湾について学びました。
福岡の海をよく知るダイバーでもある大神さんから、美しい福岡の海のこと、環境を守らなくてはいけないことなどを、レクチャーやクイズで楽しく教えてもらいました。子どもたちはチームに分かれて、生き物や環境、海についてたくさんのクイズに挑戦し、最後まで大接戦の海のクイズ大会となりました。
「まもるーむ学習室」で気付きやアイデアプラン制作
クイズ大会や「まもるーむ福岡」の施設見学の後、子どもたち自身が、学んだことと実際の海を重ね合わせて考えてみました。そして気付きや学びをアイデアプランや計画書に表してみます。子どもたちは手を動かす制作によって、ふくおかの海を自分ごとにできたようで、このアイデアを11月に開催するランドスケープ展の制作に生かします。
参加者の声
・クイズの仕方が楽しかった。
・今日はクイズで博多湾にすごくたくさんの生き物がいることや少しずつ汚れていることが分かりました。これからは海をきれいにしていきたいです。
・クイズで初めて知ったこともあって、そうなんだと思ったり、展示品も多くって天然記念物なんだと驚いたりした。
・海のごみは川から来ていてそのごみの9割は福岡県のごみなんだと驚きました。
・海にも命があるんだと知った。
・ごみのせいで生き物が死んでいるんだと気が付いた。
・クイズ大会で負けてしまったけどいろんなことが学ぶことができたし、いっぱい遊べたから楽しかった。
・私は海のごみは中国から来てると思っていたのでびっくりしました。
・自分が分からなくてできなかった問題を解説する時に「そうなんだ」と驚いたりすることができて良かったです。
・いろいろな話が聞けて博多湾の現状が分かった。
・意外にも博多湾には日本のごみが90%以上流れてくることが分かってびっくりした。
・カブトガニの血の色が青って初めて知った。博多湾のごみが川から来てるのを初めて知った。
・クイズで勝てたし、想像をして絵を描けたから楽しかった。
・今博多湾がごみやプランクトンなどで汚れていることを知って驚きました。
・ダイバーの大神さんが、ボンベを付けないで海底まで行けるのがすごいと思いました。
・クイズ王になって「博多プロジェクト」のノートを貰ったのが楽しかった。
・とっても楽しかったからまたやりたい。
・大人でも初めて知る情報があった。
・博多湾のごみ問題は、海外の問題ではなく身近な問題だと意識するようになった。
・子どもが海にもっともっと興味を持った様子でした。クイズ形式だったので参加しやすかったようです。
・キャンプ(壱岐や平戸)が一番の楽しみでしたが、一番の活動を通じて問題意識を持って参加する重要性を学べた。皆さんのこのPJに対するご協力に感謝します。
・スタッフの方が良く話しかけてくれたため、人見知りの息子も初めからなじんでホッとしました。
・身近な海の魅力だけでなく、抱える問題について知ることができた。
・知らなかった博多湾についていろいろ知ることができた。
・私自身とても勉強になりましたし、親子で海について話す(考える)良い機会になりました。
・砂浜に打ち上げられたごみが殆ど川から流れてきたものということが驚きました。TVなどで海外から流れて来ているような印象を受けていたので。
・夏休みの良い思い出になりました。親子でクイズに参加して面白かったです。
玄海お魚絵画コンクール
イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています
参加人数:212人