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7家族14名が参加!「かもめ島マリンピング~海と日本PROJECT~」 かもめ島の海を調べて学ぶ、通年型海洋学習イベント【みらいジュニア研究員 夏】を開催しました!

江差観光コンベンション協会は、かもめ島の海洋環境を活かした学習イベントとして、「かもめ島マリンピング~海と日本PROJECT~」において地域の子どもたちを対象に「みらいジュニア研究員 夏」を開催いたしました。

2022.08.25

江差観光コンベンション協会は、かもめ島の海洋環境を活かした学習イベントとして、「かもめ島マリンピング~海と日本PROJECT~」において地域の子どもたちを対象に「みらいジュニア研究員 夏」を開催いたしました。

このイベントは、次世代へ海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。

かもめ島の海洋環境を活かした学習イベント
日程
2022年7月30日(日)9:00~13:00
開催場所
北海道檜山郡江差町字姥神町 かもめ島全域(拠点は海水浴場施設「寺子屋」)
参加人数
7家族 14名
協力団体
江差町、北海道大学 水産科学研究院 国際教育室、函館海上保安部、ひやま漁業協同組合、一般社団法人 北海道江差観光みらい機構、株式会社シンプルウェイ

ドローンでハヤブサの休息地の観察に成功、沿岸藻場データも撮影!

新たな参加者1名に、前回未参加だった「江差協力隊(北大生さん)」2名の合流を加えてスタートを切った夏版。開催趣旨の説明や前回開催「春版」の振り返りを行った後に、みらいジュニア研究員の目的のひとつである「かもめ島生物データベース化計画」のためのデータ収集を目的として、徒歩での侵入が困難な断崖部に向け、ドローンを飛ばしました。フンの痕跡が残る岩礁部にてハヤブサの姿を確認、休息地として使用している窪みの撮影にも成功しました。鳥と海の豊さとの関連としては、豊かな藻場→小魚→海鳥→猛禽類という食物連鎖がこのエリアで完成していることを理解してもらい、その他の海鳥や渡り鳥の名前も覚えながら、地域の海の豊かさの一端を一緒に垣間見ることができました。

長期的な藻場面積の変遷データを蓄積するために今回から始めた沿岸藻場撮影では、綺麗なコントラストを見せる上空からの沿岸の様子を確認。地域の綺麗な海への愛着が生まれたようで「キレイ!」といった声や「どうしてはっきりとした藻場の境界線ができるの?」等といった質問が飛び交っていました。

写真左:ハヤブサ休息地撮影に成功!  写真右:綺麗な沿岸藻場データを収集
写真左:ハヤブサ休息地撮影に成功!  写真右:綺麗な沿岸藻場データを収集

せっかくの夏、海に入って生き物観察!

海水浴場の開設期間と重なる夏版では海遊びや磯遊びも実践させたかったため、海水浴場エリアおよび岩礁部では水に入って生き物採集もしてもらいました。躊躇なく海辺に繰り出す江差っ子たち。中には今年初入水の子どももいましたが、多様な生物観察と採集を通じて、子どもらしく海と仲良しになっていました。

写真左:海に入って先生と生き物観察  写真右:ロックプールで小魚捕獲
写真左:海に入って先生と生き物観察  写真右:ロックプールで小魚捕獲

水中ドローンで、いざ江差の海の中へ!

より高度な海洋観察を体験してもらうため、水中ドローンを用いた海中の観察&操縦体験。足のつかない遊泳禁止エリアの海の中は、いったいどんな様子でしょうか?全員で水中ドローン操縦に挑戦です。
水中ドローン投入直後から、藻場周辺を泳ぐ綺麗な魚群の観察に成功。魚を追って、どんどん沖へ向かって機体を操ります。
日差しを受けキラキラ輝く魚群をモニター越しに見つめる、子どもたちの目も輝いています。非常に感動的な体験だったようで、スタッフや学生さんたちに感想を話してくれる子どもたちの生き生きとした笑顔がとても印象的でした。

写真左:水中ドローン操縦に挑戦だ!  写真右:魚群と一緒に海底へ!
写真左:水中ドローン操縦に挑戦だ!  写真右:魚群と一緒に海底へ!

SUPを利用した、新しい海洋環境調査の手法を構築!

水中ドローンでも観察できた、海底の「ハスノハカシパン」。海の生産性を知るうえで欠かせない生息密度調査では、通常アクションカメラを船上から投下しますが、江差バージョンではSUP(立ち漕ぎボード)からの投入に変更。より機動性の高い独自の調査手法を構築することができました。
観測データは北海道大学チームが持ち帰り、現在解析中です。

写真左:SUPで専用機材を投下  写真右:海底のハスノハカシパン
写真左:SUPで専用機材を投下  写真右:海底のハスノハカシパン

顕微鏡観察にも挑戦、先生の楽しいお話にワクワクがとまらない!

海の生産性を調査しながら地域の海の豊かさや健康状態を知る夏版の趣旨に合わせ、藻場(魚のお家)とプランクトン(魚のごはん)のお話をする東条先生の特別授業。アラスカで行ったプランクトン量と分布の調査や、モーリシャスの海洋汚染環境回復プロジェクトの中で撮影された「サンゴがプランクトンを食べる音」の動画、ドローンの代用としてカイトを使用したセントルシアでの藻場調査など、様々な海洋調査の手法や成果を豊富な資料を交えて紹介してもらいました。海水浴客で賑わう拠点周辺でしたが、室内だけは国際色溢れるグローバルな世界になり、先生の質問にも積極的に答える子どもたち。研究員としての意識に、更に火が付いたようです。

この日の調査結果の手ごたえとして、先生が「江差の海は豊かで、健康です!」と所見を述べると、一様に笑顔になる子どもたち。デジタル顕微鏡でのプランクトン・小型生物の観察にも成功し、新しいこと尽くめで最先端技術にも触れられた「みらいジュニア研究員 夏」。秋版では「食育」も導入し、更に地域の海についての理解を深められるように準備中です。

写真左:あっ、何かいるぞ!  写真右:種を同定中の甲虫を観察
写真左:あっ、何かいるぞ!  写真右:種を同定中の甲虫を観察

参加した子ども・保護者からの声

・ブルームについて知れてよかった。
・水中ドローンでたくさん魚を見つけたよ。
・色々な貝の種類を覚えたよ。
・こんなに海の中に生き物がたくさんいるなんて思わなかった。
・江差の海はきれいだな、と思った。
・海には、人と関係の深いことがたくさんあるんだとわかった。
・普段体験させてあげられないことがたくさんできて、親として非常に有意義です。

 

イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています

参加人数:14人