海辺の教室in熊本県・八代 球磨川河口干潟で生きものや文化を学ぼう!
九州大学大学院工学研究院附属環境工学研究教育センターは、2022年10月8日に海辺の教室in熊本・八代を開催いたします。
2022.09.30
九州大学大学院工学研究院附属環境工学研究教育センターは、2022年10月8日に海辺の教室in熊本・八代を開催いたします。熊本県八代市球磨川河口干潟はその雄大さ、希少生物が生息できる生態系、そして恵まれた環境を活かした水産業で知られています。このたび、そこに歴史文化や景観の継承の観点も加えて干潟観察会を行います。
このイベントは、次世代へ海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。
開催場所は、国指定名勝水島周辺です。高校生育成に尽力されてきた次世代のためにがんばろ会のご協力のもと、八代市役所の環境・歴史・水産のご担当者から専門的なお話を伺います。
水島は、球磨川河口の堤防からすこし離れた所にある小さな島です。漁火や対岸の街明かりなどの光源が日中に暖められた干潟上の暖気層と夜間の放射冷却による冷気層から成る複雑な空気層により起こる蜃気楼現象は「不知火」、不思議な火と呼ばれてきました。夜間航行時に方角を見失った天皇が乗られた船を陸地へと導いたと日本書記に記されています。
八代海における天皇巡幸故事にまつわる独自の自然現象を伴う景勝地であり、過去多くの人々の注目を集め、鑑賞対象としての芸術的評価も定着しているとして、平成21年に国の名勝に指定されました。
その水島周辺を含む干潟は、球磨川から流れ込んだ土砂が堆積してできており、その面積は周辺の浅海域を含めると1000haを超えます。川と海が出会う球磨川河口には、特有の生きものが数多く生息しています。
干潟を利用する旅鳥たちは約40種類、シギ・チドリ以外では80種類が飛来し野鳥の総数が約1万羽を超える賑やかさです。また、これらの鳥類のほかにも絶滅のおそれのある野生生物である、ハクセンシオマネキというカニやシマヘナタリなどの希少な貝類も数多く生息してます。
河口や汽水域の水産業は、日本では各地の開発で衰退してしまいました。この貴重な自然と人の営みは球磨川には残されています。
河口干潟の歴史遺産、生態系、水産業が多くの人たちの協力で歴史的に守られてきたこと。秋の休日に九州大学の清野聡子准教授と一緒に学びましょう!
海辺の教室in熊本県・八代
<日程>
2022年10月8日(土)13:00~15:00
<開催場所>
熊本県八代市球磨川、水島周辺
※JR九州鹿児島本線 各駅停車八代行 八代駅下車 大坪町~高橋本町
<内容>
球磨川河口干潟で生きものや文化を学ぼう!
熊本県八代市球磨川 水島周辺
共催:次世代のためにがんばろ会
協力:八代市役所
地元の高校生を対象に河口に生息する生きものを観察します。
講師:(13:00~13:30)
八代市環境課 中川 順一 氏(干潟の生物や生態系の説明)
八代市水産林務課 亀井 真由美 氏
八代市文化振興課 村田 仁志 氏
( 干潟や河口域の水産や水産環境の説明 )
次世代のためにがんばろ会 松浦 ゆかり氏
<メディアからのお問い合わせ>
九州大学大学院工学研究院附属環境工学研究教育センター
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