函館マリンフェスティバル 2016「海と日本プロジェクト」
2016.08.17
水産都市として発展してきた函館。函館港周辺で開催されているマリンフェスティバルは、マリンスポーツの観戦や体験、官公庁船の乗船、身近な海産物の紹介などを通じて、海の魅力を市民に伝えることを目的とする。
日程
7月23日(土)、24日(日)
開催場所
函館市国際水産・海洋総合研究センター
緑の島時計台広場
主催
一般財団法人函館国際水産・海洋都市推進機構、函館市
共催
海の日を祝う会、北海道開発局函館港湾事務所、北海道運輸局函館運輸支局、北海道水産林務部水産局、地方独立行政法人北海道立総合研究機構水産研究本部函館水産試験場
協力
北海道大学大学院水産科学研究院、函館プロジェクト株式会社、株式会社ノース技研
参加人数
5,000名
【函館市国際水産・海洋総合研究センター会場】
7月17日から函館市国際水産・海洋総合研究センター1階で開催中の「北の海の赤ちゃんと海藻の世界」展、水槽バックヤードツアーに加え、23日と24日は同会場で、イカをモチーフにしたアート作品を数多く制作してきたミネソタ大学美術学部の中島隆太准教授の講演会、サイエンスカフェ、ウニやヒトデなど身近な海の生き物に触れられる「タッチプール」、「函館みなとパネル展」などを開催しました。
24日には、中島准教授の講演会が行われました。中島先生は、環境に応じて変幻自在に体色を変えるイカの生態について紹介。印象派や抽象派の名画を敷いた水槽に放したイカの体色変化を説明する場面では、作品の色にまぎれるように変色するイカの姿に、会場からどよめきが出たほどです。スルメイカ漁のシーズンを迎えた函館の市場に並ぶスルメイカは、新鮮さの証ともいえる赤茶色。「イカってすごいんだね」というつぶやきも場内から聞こえ、函館観光の一翼をになうイカに対して、新たな認識が生まれたようでした。
【緑の島時計台広場会場】
函館港に浮かぶ「緑の島時計台広場」で、「はこだてマリンラーニング」としてクルーザー、シーカヤック、ジェットスキーなどの試乗、プロレーサーによるジェットスキーショー、イカ飯作り体験、イカスミ絵描き、海藻万華鏡作り、がごめ昆布試食などが催されました。
ボランティアで参加した函館水産高校ボート部の部員が、カヤックやクルーザーの試乗体験乗り場で受付や乗船をサポート。函館水産高校ボート部は、この秋開催される国体に出場するほど道内の高校で1、2を争うチームです。今回は練習時間を返上して、海の魅力を伝えるために、朝早くから会場に来て準備を手伝い、裏方に徹してくれました。
昼食時には、「かいそうランド」のがごめ昆布コーナーから「ガゴメ昆布入り白玉黒蜜」がボランティアにふるまわれました。この創作スイーツは、秋保シェフによって考案され、函館市内にある湯の川観光ホテル祥苑の伊藤料理長と函館国際ホテルの木村総料理長の協力で調理されたもの。函館周辺海域でしか採れないがごめ昆布はネバネバ成分のフコイダン、ラミナラン、アルギン酸など水溶性多糖類を豊富に含みます。試食した人たちから「おいしい!」と絶賛。さらに、黒蜜にもがごめ昆布のとろみが加えられ、うま味たっぷりの和スイーツです。
函館では、がごめ昆布を使った菓子や調味料、ラーメンなどさまざまな加工食品が作られ、函館空港のショップには「がごめコーナー」があるほど。今後は、和菓子という伝統の食文化に、がごめ昆布のうま味が新たに加わるかも?そんな雰囲気の試食会でした。
メディア掲出
北海道新聞 2016年7月12日
函館新聞 2016年7月17日
北海道新聞 2016年7月26日
イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています