君の未来を体感しよう!海洋産業フェスタ in Nagasaki
2016.08.17
1) 広く県民の方々に対し、海洋産業の現状と発展可能性を周知する
2) 小学生~大学生の世代に対し、海洋産業への興味を喚起し、近い将来の人材確保と 継続的な人材育成につなげる
日程
2016年7月16日(土)~18日(月:海の日)
開催場所
長崎県美術館
主催
特定非営利活動法人 長崎海洋産業クラスター形成推進協議会
共催
公益財団法人 日本財団
協力
長崎商工会議所・長崎都市経営戦略推進会議・長崎経済同友会・日本海事協会・安達㈱・大石建設㈱・扇精光コンサルタンツ㈱・オープンハイドロ/DCNS・粕谷製網㈱・門田建設㈱・九電みらいエナジー㈱・協和機電工業㈱・光和興業㈱・国際航業㈱長崎支店・後藤運輸㈱・西海建設・崎永海運㈱・㈱渋谷潜水工業・㈱十八銀行・西部環境調査㈱・東亜非破壊検査㈱長崎営業所・東京産業㈱長崎支店・㈱長崎経済研究所・長崎ジーエス㈱・長崎船舶装備㈱・㈱西日本流体技研・㈱ヒグチコーポレーション・㈱フグロジャパン・不動技研工業㈱・本田商會㈱・㈱吉本ハイテック・㈱渡辺造船所・長崎県・長崎市・五島市・長崎大学・長崎総合科学大学・佐世保工業高等専門学校・海洋研究開発機構・石油天然ガス・金属鉱物資源機構・日本風力エネルギー学会・戸田建設㈱・三菱重工業㈱長崎造船所・㈱風力エネルギー研究所
参加人数
7200人
【オープニングセレモニー】
海洋産業フェスタの開催初日、10時より関係者が集まってのオープニングセレモニーが行われました。主催者であるNPO法人長崎海洋産業クラスター形成推進協議会の坂井理事長ならびに共催者である公益財団法人日本財団の海野常務理事のご挨拶のあと、来賓を代表し長崎県知事(代理:古川産業労働部長様)よりご祝辞をいただきました。その後、ドライスーツを着た潜水士、水中探査ロボット、海洋少年団のお子様も参加した、海洋産業フェスタに相応しいテープカットが行われました。
オープニングセレモニーには関係者を中心におよそ100名が参加、フェスタの開催を祝いました。
【潜水士体験】
株式会社渋谷潜水工業様の全面的なご協力により、実際の潜水士が使っているヘルメットをかぶり、潜水士気分を味わうイベントを、期間中3日間開催しました。
最新のヘルメットには通信機能もあり、例えば、弟は実際にヘルメットをかぶり、姉は離れたところにある通信機から話をして会話をする体験も行いました。親子で一緒にヘルメットを被った方も!また、旧型のヘルメットも体験する事ができ、かつての作業の大変さも体感しました。
体験を通して、「実際に海に潜った気分になった」などの声が聞かれました。
【海のおしごと体験館】
長崎にゆかりのある海のおしごとについての解説、また体験を通じて長崎の海の産業について知ってもらうイベントです。美術館の開館時間である朝10時より夜8時まで開館し、大きく7つのテーマについて各テーマ毎に企業ならびに大学の皆様に担当していただきました。
・水産(長崎大学水産学部および漁業者)
・潜水士(渋谷潜水工業)
・水中ロボット研究(長崎大学工学部)
・造船・溶接体験(長崎総合科学大学工学部)
・船舶操縦体験(長崎総合科学大学工学部)
・海洋資源探査(JAMSTECならびにJOGMEC)
・海洋再生可能エネルギー(戸田建設、オープンハイドロ社)。
また、体験館出口には、展示を通して将来やってみたいおしごとをアンケート形式で投票してもらいました。
【ワークショップ:ペットボトル風車を作ろう】
長崎で進みつつある浮体式洋上風力発電設備を、実際に作ってみることで慣れ親しんでもらうためのワークショップを実施しました。ワークショップでは羽の枚数をそれぞれ子供たちが自分たちの感性で切り、3枚翌の風車から8枚以上の翼を持つ風車まで!風車が出来た後は浮体部を作ってみて、実際に作った風車と浮体とを組み合わせて完成です。良く回るものから、全く動かないものまで色々ありました。
ペットボトル風車の工作は五島市、日本風力エネルギー学会、風力エネルギー研究所にご協力をいただき、3日間で250人以上の子供たちに参加してもらいました。ワークショップ後には再度、戸田建設様のブースを訪れ、本物の風車について教えてもらうなどの光景もみられました。
【ソーラーボート操縦体験】
長崎県美術館横の運河を使い、ソーラーボートを操縦する体験イベントを実施しました。水面スレスレのところで実際の船を操縦し、海を身近に感じ海に親しんでもらうと共に、船を操縦するという仕事に興味を持ってもらいたいとの趣旨から実施しました。
ソーラーボートは長崎総合科学大学の学生らが手作りしたもの。今回のイベント運営においても同大学の協力をいただきました。日照の都合から、各日10時より16時までの開催でしたが、3日間で300人以上の子供たちに操縦を体験してもらうことができました。船長の帽子をかぶり楽しく操縦する子供さんから、おそるおそる乗り込み、慎重に操縦稈を握る子供さんまで、それぞれが楽しみながら操縦体験を行いました。
【水中探査ロボット(ROV)製作ワークショップ】
米国の!nventivity社製教育用ROVを用い、ROVの組み立て、および組み立てたROVを長崎県美術館横の運河で動作実験を行うワークショップを実施しました。自分で製作したROVを実際に操縦する事でその原理を直感的に理解してもらうことが趣旨です。ROVの構造はシンプルで、塩化ビニルの枠組みに3つのモーターとスクリュー、浮力材、重りがつき、リモートコントロールします。モーターの回転方向を調整することで、自由自在に運河を航行しました。
自分で作ったロボットが動かすことは思った以上の感動を呼び、長い時間操縦をし続ける子や、原理を知るために何度も足を運ぶ中学生もいました。本ワークショップは関係者内でも初めての試みであったことから、人数限定で実施しましたが、今後、さらなる広がりの可能性を感じたイベントになりました。
【長崎海洋大使・欧州先進地視察報告】
海洋産業フェスタ in Nagasakiに先立って、7月10日(日)より7月16日(土)まで、長崎県内の高校生2名、大学生2名を長崎海洋大使に任命、海洋再生可能エネルギーの先進地である欧州スコットランドならびにデンマークを訪問、現地の事例を学んできました。そして、帰国直後の7月18日(海の日)に、海洋産業フェスタ会場で報告会を開催しました。
報告会ではそれぞれの地で、どのような形で海洋再生可能エネルギーが導入されたのか、また、新たに生まれつつある共生の姿を報告しました。特に、スコットランドでは、漁業者が潮流発電など、海洋再生可能エネルギーのコンサルタンドとして活躍している事例など、自らの目で見てきたことを話しました。今後、長崎海洋大使らは県内各地でそれぞれ報告会を開催し、海洋再生可能エネルギーの取組みについて長崎と欧州事例とを比較しながら広く知らしめる活動を行う予定となっています。
【海洋関連企業・大学ブース】
今回のフェスタでは長崎の海洋産業にゆかりのある企業、大学に出展いただき、それぞれの活動をアピールしてもらう場を設けました。ターゲットとしては高校生、大学生ならびに、親子連れ、ご家族で来られている親御様を対象とし、将来就きたい仕事を探してもらうキッカケとなることを目指しました。
スペースの都合から今回は9ブースの出展となりましたが、多くの方が熱心に担当者のお話を聞いていました。
◆出展企業・大学
・オープンハイドロ社/DCNS社
・戸田建設
・大石建設
・西部環境調査
・安達
・協和機電工業
・長崎大学海洋・未来イノベーション機構
・長崎総合科学大学海洋エネルギー研究センター
・長崎海洋産業クラスター形成推進協議会/長崎県
【水中探査ロボット(ROV)操縦体験】
今回の海洋産業フェスタ in Nagasakiの目玉イベントの一つとして企画したのが、実際に海にまつわるお仕事の現場で活躍するROVを操縦してみるイベントです。
佐世保工業高等専門学校ならびに長崎大学工学部の協力で、実際に研究や仕事の第一線で活躍ROVを長崎県美術館横の運河に持ち込み、子ども達に触ってもらいました。
体験ではROVを潜らせ、ROVに取り付けられたカメラを通して送られる映像を見ながら遠隔で操作をします。また、ROV自体は操縦場所から見れることから、画面を見て動かした感覚と、実際のロボットの動きの比較もできました。
【海洋産業フェスタスタンプラリー】
フェスタの会場を巡りながらスタンプを集め、それらが集まると抽選を行いプレゼントを贈るイベントを実施しました。スタンプカードは会場の案内図とウチワを兼ねて作成しました。
スタンプは、海のおしごと体験館、海洋関連企業・大学ブース、ソーラーボート体験、潜水士体験の4カ所に設置、それぞれ体験や学習をし、楽しみながらスタンプも集まる仕組みとしました。
プレゼントの一等賞は三菱重工業長崎造船所よりご提供いただいた客船の模型とあって、子どもだけではなく、大人も抽選にも熱がこもっていました。
その他
参加者の声
・本当に海に潜っている気分になった(潜水士体験にて)
・長崎で洋上風車があることを始めて知った(海のおしごと体験館展示)
・思った以上に上手くできない、難しい(海のおしごと体験館/溶接シミュレーション体験)
・深海に興味があるので連れてきました。やっと子供が食いついてくれました(海のおしごと体験館/海洋資源探査ブース)
・こんな仕事があるのですね。佐世保から来た甲斐がありました(海のおしごと体験館)
・水中探査ロボット(ROV)の操作は、思った通りに動かず難しい(ROV操縦体験)
・自分自身で水中ロボット(ROV)を作る事ができ、動かせることに感激!(ROV製作ワークショップ)
・今回作った風車と同じものが五島で浮いていることに驚いた。/どうやったらもっと風車が回るようになるか知りたい(ペットボトル風車ワークショップ)
・これまで航空分野にしか興味がわかなかったが、知れば知るほど海洋エネルギー分野にも工学的に共通するところがあり、強い興味を覚えた(長崎海洋大使)
イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています