海を味わおう in 青森 ~海と日本プロジェクト~
2016.08.17
津軽海峡、太平洋、陸奥湾と3つの海に囲まれた下北半島は、漁業資源も豊富。地形や海流などの特徴を知り、地元で水揚げされる魚貝類、海藻を使った料理を舌で味わうことで、下北半島の魅力の再認識を地元高校生にうながす。
日程
7月23日(土)15:00—18:00
開催場所
北の防人大湊「安渡館」(あんどかん) (青森県むつ市 桜木町3 番1 号)
主催
北海道大学大学院水産科学研究院
後援
むつ市・下北ジオパーク構想推進協議会、弘前大学社会連携推進機構
協力
弘前大学食料科学研究所
参加人数
95名
【講演会】
会場の「北の防人大湊安渡館」は、かつて存在した日本海軍要港部庁舎をモチーフに、
2015 年4 月に開館した観光交流センターです。館内にはイベントスケースやカフェ、観光情報コーナーなどがあり、水源池公園や重要文化財の旧大湊水源地水道施設などが隣接。施設は芦崎湾と陸奥湾を望む高台にたち、眼下には津軽海峡や宗谷海峡などの国際海峡の防備に当たる海上自衛隊大湊地方総監部施設もあります。大湊は、陸奥湾内に約4300 年前に形成されたとされる砂嘴(さし)による芦崎湾に面しています。
今回のイベントには、地元むつ市にある青森県立田名部高等学校、青森県立大湊高等学校、青森県立大湊高等学校川内校舎、青森県立むつ工業高等学校の生徒が参加しました。
第一部の講演会は、大河原隆(おおかわら・たかし)弘前大学理事・副学長と木村暢夫(きむら・のぶお)北海道大学大学院水産科学研究院副研究院長で「海の宝をめぐる学びと体験マリン・ラーニング」代表の挨拶でスタート。
下北ジオパーク構想推進協議会会長を務める宮下宗一郎(みやした・そういちろう)むつ市長による講演「下北『食』のジオパーク」を皮切りに、青森県西北地域県民局地域農林水産部鯵ヶ沢水産事務所の奈良賢靜(なら・けんせい)所長による「むつ下北お魚自慢——ふるさとの海の幸に誇りと想いを!——」、弘前大学食料科学研究所の嵯峨直恆(さが・なおつね)特任教授による「津軽海峡圏ど真ん中、むつから発信する北日本食の成長戦略」と、3つのテーマで1時間半にわたって講演がつづきました。
会場となったイベントホールを埋め尽くした高校生たちは、うなずいたり、メモをとったりしながら下北半島の魅力や将来性について感心している様子で、おどろくほど熱心に耳を傾けていました。
【「海の幸 下北プラッター」の試食会】
「海の幸 下北プラッター」は、弘前大学食料科学研究所とむつ市が共同で開発しました。
「プラッター」とは、料理を運ぶ銀皿のことをいいますが、「海の幸 下北プラッター」とは、銀の皿にクラッシュアイスを盛って、下北地域の水産物を装飾するもので、下北半島周辺の海でとれた魚貝や海藻がズラリ。といっても、ただ並べただけではなく、むつグランドホテルの協力で、フランス料理の食材として登場。イクラ、エゾアワビ、マボヤ、ホタテガイ、キタムラサキウニ、マナマコ(コノ子)、トゲクリガニ、スルメイカ、クロマグロ(大間マグロ)、ヒラメ(青天ヒラメ)、マダイ、ドナルドソンニジマス(海峡サーモン)、イシモズク、フクロフノリと、全14種を使った前菜が用意されました。
彩りも鮮やかに小さな器に盛りつけられた料理の数々。銀色のプラッターは、まるで海の宝石箱のようにきらめき、参加者はスマートフォンなどにその様子を収めていました。
そして試食会。「おいしい!」との声があちこちで上がり、会場は笑顔に包まれました。
その他
参加者の声
・うちの父は漁師ですが、下北半島の魚の話を聞くと、大学に進学しようか、漁師になろうか、進路を迷います。
・いろんな方の話を聞いたり、いろんな体験を通じて自分の視野を広げたいと思っていますが、勉強になりました。
・うちで下北の物を食べるといっても、イカそうめんとか煮つけとか。こんな料理を食べたのは初めてです。
配布資料
チラシ
メディア掲出
東奥日報 2016年7月24日(日)朝刊
読売新聞 2016年7月28日(木)朝刊
イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています