2020 日本遺産の誇りで繋ぐ海洋教育連携事業 in 石川 〜海と日本PROJECT〜
加賀市で小学生が参加するワークショップを実施。資料館や漁港での見学をしたり、北海道・小樽の総合博物館とオンラインでつないで講義を受けたりしました。
2021.03.11
かつて北前船の船主集落として栄えた加賀市の橋立地区で、地元・橋立小学校の5年生が参加するワークショップを行いました。北前船の里資料館や橋立漁港で見学をしたり、かつて地元の船主たちが渡った北海道・小樽の総合博物館からオンラインで講義を受けたりしました。また、実際に水揚げされた魚についてもお話を伺いました。
かつて北前船の船主集落として栄え「日本一の富豪村」と称された加賀市・橋立地区の暮らしと海がどう関わってきたか、そしていま海が抱えている問題を学ぶため、地元・橋立小学校の5年生児童が地元に残る北前船ゆかりの地や漁港などをめぐるワークショップを開催。このイベントを通して、児童がふるさと・橋立に誇りを持ち、海をめぐる環境問題にも関心をもって取り組むきっかけとなることを目的としました。
日程
2020年10月13日(火)9:00~15:00
開催場所
橋立地区会館、北前船の里資料館、橋立漁港、マルヤ水産
参加人数
11人
主催
一般社団法人北前船交流拡大機構
共催
海と日本プロジェクトin石川県実行委員会
さまざまなプログラムで北前船と関わりのある地元のまちを見直す
【2020年10月13日ワークショップ開催】
加賀市の学芸員・武藤真由氏の案内で北前船の里資料館を見学し、船箪笥を持ってみたり、船絵馬について解説を受けました。その後、橋立の町をめぐって、笏谷石や船板塀など今も町並みに残る北前船の時代の物を見学しました。
また、北海道・小樽市総合博物館とオンラインで結び、加賀橋立の船主たちが小樽に残した偉業について講義を受けました。
橋立漁港では、新造船「第十八梅昭丸」を見学。JFいしかわ・高岩信広氏に、底引き網漁について解説を受けた後、魚と同時に網にかかってしまう海洋ごみについても学びました。
昼食は「割鮮しんとく」で、北前船船主の献立を一部再現したメニューを味わいました。食後は、「マルヤ水産」にて実際に橋立漁港で水揚げされた魚について解説を受けました。中には、かつて石川県ではほとんど獲れなかったヤナギサワラもあり、海水温の上昇によってとれる魚の種類が変わってきたことが分かりました。「マルヤ水産」の湯谷誠さんからは、新鮮な魚を加工して全国に届けられる干物について教えてもらいました。
参加者の声
・北前船の里資料館で見た船箪笥は、たくさん金具が使ってあって、重そうなのに、海に落ちても浮かぶと聞いて驚いた。また、水に浸かっても中のものが濡れないような工夫がしてあって昔の人はすごいなと思った。
・北前船の船主たちは家一軒が建つほどの豪華な仏壇を持っていて、先祖をとても大切に思っていたことが分かった。それほど命がけの航海していたことを知った。
・普段見ている街並みに北前船の歴史がたくさん残っていることに驚いた。
・北海道の小樽から、橋立のことを教えてくれて嬉しく感じた。
・遠く北海道にまで橋立の船がたくさん行っていたことに驚いた。
・底引き網漁によっていろいろな魚が水揚げされていることを知った。
・漁師さんは魚を保護しながら漁を行っていることを知った。
・魚と一緒にごみも網にかかると知って、ポイ捨てをなくそうと思った。
・海のおかげで橋立は発展したし、今はおいしいお魚を食べることができている。
メディア掲出
2020年10月14日 北陸中日新聞 朝刊
イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています。
参加人数:11人