2020 Sea級グルメスタジアム in 大分 〜海と日本PROJECT〜
海洋科学高校の生徒が地元小学生に、大分県の漁獲量減少や課題解決のアプローチ法などについて授業を実施。養殖施設での体験学習で「かぼすブリ」についても理解を深め、高校生が開発した新商品に「臼杵湾の恵みあふれるかぼすブリ大根」のネーミングを考案しました。
2021.05.13
高校生が小学生に地元・大分県の漁獲量減少問題などについて授業を実施しました。養殖施設で「かぼすブリ」についても理解を深め、高校生が開発した新商品のネーミングも考案しました。
海洋科学高校の高校生が地元小学生に対し、大分県が抱える漁獲量の減少という課題や、それに対する様々なアプローチについて授業を行い、また重宝水産での体験を通して小学生たちに豊かな漁場をもつ大分県の現状への理解を深めてもらい、地元の海をより身近に、大切に考えてもらいました。
日程
2020年11月21日(土)
開催場所
大分県立海洋科学高等学校
参加人数
25人(小学生23人、高校生2人)
主催
海洋キッズスクール実行委員会
協力
大分県立海洋科学高校、臼杵市立福良ヶ丘小学校、重宝水産株式会社、有限会社大分合同新聞社、臼杵市役所、株式会社大分放送
大分の恵まれた海洋環境と漁獲量変化について学習
高校生が小学生に向けて、大分県の周辺海域が恵まれた海洋環境にあることや、大分の魚が人気かつ美味しい理由を説明した後に、漁獲高が減少している現状を伝え、それに対するアプローチとして高校が取り組んできたヒジキの増殖、車エビの稚魚放流について、その意義とともに授業を行った。またかぼすブリの養殖場を有する重宝水産での体験コンテンツをより深く学べるよう、養殖の仕組みやメリットデメリット、更にかぼすブリの生育環境、おいしさの秘訣などについても説明した。
かぼすブリ養殖場見学と体験学習
かぼすブリの養殖を行う重宝水産での体験を実施した。海上班・陸上班の2班に分かれて見学を行った。海上班では、好天にも恵まれ、実際に見学用の船2隻を用い海上いかだを見学させてもらった。海上ではかぼすブリの生育現場であるいかだ(10m×10m× 深さ7~8m) を間近で見ることができ、3000尾ものかぼすブリが泳いでいる中、エサやり体験を行った。陸上ではエサの見学を中心に行った。クラッシャーと呼ばれる機械で生エサ(魚をすりつぶしたもの)+魚粉+ビタミン剤を混ぜ合わせたものを砕き、機械で散布して餌やりを行うことを学んだほか、実際にかぼすブリのエサに混ぜるカボスの果皮を混ぜた混合物も触ったり匂いを嗅いだりさせてもらった。また、養殖については、重宝水産から資料を用い説明してもらった。エサを格納する-30度の冷凍庫も見学し、エサの内容についても理解を深めた。
学びを生かした商品名とパッケージを製作
学びと体験で学習したことや気付いたことを基に商品開発を行った。体験ではなかなかノートにメモするタイミングが無かったため、商品開発の冒頭は体験での気付きや学び、ネーミングに活かせそうなキーワードをメモしてもらう時間を10分設定した。その後、海洋科学高校が開発したかぼすブリを使用したブリ大根を生徒たちに試食してもらった。試食しながら商品名に活かせそうな言葉を考えてもらった。中には片手に箸、片手に筆記用具を持って熟考している生徒もいた。まずは2名1グループにして、それぞれ最低1つ以上ネーミングの意見とその理由を出してもらった。周りの意見もわかったところで、改めて入れたいキーワードを各班でもう一度出してもらった。出た意見を集約して、生徒たちが入れたいキーワードを商品名に入れ、惜しくも漏れた意見はパッケージに反映させることとなった。最終的に商品名は「臼杵湾の恵みあふれるかぼすブリ大根」となった。生徒たちの学びを活かせた名前となった。
参加者の声
【高校生】
・普段小学生に海や養殖のことを知ってもらうことがないので、興味を持ってもらえてよかった
・小学生と学ぶことで、自分の勉強の復習にもなったし、交流できたことが楽しかった
【小学生】
・船に乗ってかぼすブリにエサやりもできて楽しかった
・ヒジキが海を支えていることに驚いた
・かぼすブリは迫力があって面白かった。エサ、おいしさの秘訣、かぼすブリのことが知れてよかった
メディア掲出
・2020/11/23 OBSニュースでの放送
・2020/11/22 大分合同新聞 朝刊
イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています。
参加人数:25人