滑川市のホタルイカ漁やイワシの利用についての課題点などを高校生が地元小学生に授業を開催。体験学習等を通じて、富山湾の海洋環境を持続可能にするために何ができるのか一緒に考えました。

富山県滑川市のホタルイカは富山の春の味覚を代表する食材として知られていますが、一方で、ホタルイカ定置網にかかる「イワシ」は味が美味しいにもかかわらず、加工の難しさからやむなく捨てられてしまうことがあります。
今回のイベントでは、そんな「イワシ」に焦点をあて、持続可能で豊かな富山湾の環境を目指し、今の海の現状とこれから私たちができることを学び、考えることを目的としています。

日程
2020年2年9月29日（火）、10月23日（金）

開催場所
滑川市立田中小学校、ほたるいかミュージアム、滑川湾、富山県農林水産総合技術センター

参加人数
41人
滑川高校生6人　田中小学校生徒35人

主催
海洋キッズスクール実行委員会

協力
滑川高校、田中小学校、ほたるいかミュージアム、WAVE滑川、滑川市教育委員会、富山県農林水産総合技術センター・水産研究所、株式会社チューリップテレビ

富山の海、滑川のイワシについて高校生からプレゼン

第１回イベント（学びの授業）2020年9月29日〈火〉
場所：田中小学校教室

富山の海、滑川のイワシの現状・問題点などをテーマに高校生によるプレゼン・劇・クイズなどを交え授業を行い、富山のきれいな海を守っていくにはどうすればよいか、自分たちにできることは何か、考えを深めました。
また、イワシの残渣を使ったコンポスト制作体験を行い、ワシの残渣を肥料として利用することで、植物が育ち、土が豊かになり、海に栄養分を含んだ水が流れ出て、海が潤い、魚が育つ、といった循環の流れも学びました。

富山湾の海の実態を体験学習

第２回イベント（体験）2020年10月23日〈金〉
場所：滑川湾/富山県農林水産総合技術センター・水産研究所

「滑川湾クルージング」
富山、滑川の海について高校生による船上での授業を行いました。
座学授業だけではイメージしづらい部分を、実際に目で見て、感じて理解を深めてもらいました。
水中ドローン映像を船上モニターにて上映し、海上だけでなく、富山湾の海中映像を交えることによって富山の海に関する理解を深めることができました。

「富山県農林水産総合技術センター　水質研究所見学・水質検査体験」
水質研究所の見学、水質検査体験を行い、富山湾の海の水質、海洋資源、海洋深層水などについて学びました。
富山湾ならではの地形、水質などによって、豊富な水産資源が存在していることを学びました。

学びを生かして商品パッケージを考案

第２回イベント（商品開発）2020年10月23日〈金〉
場所：田中小学校教室

授業や体験学習で学んだことを活かし、商品パッケージとネーミングを考えました。
有名なホタルイカだけでなく、滑川のイワシの魅力も伝えようという思いから「滑川湾の恵み」という言葉を商品名につけ、
【滑川湾の恵み　イワシのバジルオイル煮】と名付けました。
試食した生徒からも人気のやみつきになる味で自信作の商品となりました。

参加者の声
【高校生】
・普段から海について学んではいるが、小学生相手に授業を行ったり、一緒にいろいろな体験を行う上で改めて富山の海に対する理解を深められた。
・今回学んだこと活かして、普段の生活から富山の海に対してできることを考え、意識して生活してもらえたらうれしい。
【小学生の声】
・富山の海が世界で最も美しい湾クラブに加盟しているようなすごいところとは知らなかった。
・富山の海はきれいだと思っていたが家庭から出るごみで汚れてきていることを知ったので普段の生活から気を付けたい。
・網にかかったイワシがホタルイカを傷付けているなんて知らなかった。イワシの魅力も知ってほしい。
・商品を開発できることが楽しかった。
・魚は残さず食べようと思った。
・富山の海についてもっと知りたいと思った。
・いろいろな資源を大切にしたい。

メディア掲出
・2020年9月29日（火）チューリップテレビ「ニュース深夜便」
・2020年9月30日（水）北日本新聞　朝刊

配布（学習ノート）

イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています。

参加人数：41人