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聖ドミニコ学園小学校で「海と日本PROJECT 海洋プラごみについて考えよう!」を開催しました!

お茶の水女子大学サイエンス&エデュケーションセンターは聖ドミニコ学園小学校にて海洋教育出前授業を実施しました。SDGs14「海の豊かさを守ろう」に注目して海洋プラスチックごみ問題を紹介し、みんながそれぞれにできることについて考えました。

2022.03.08

お茶の水女子大学サイエンス&エデュケーションセンターは、2021年12月20日(月)に聖ドミニコ学園小学校にて、海洋プラごみについて学ぶ海洋教育出前授業を実施しました。

このイベントは、次世代へ海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。

海洋教育授業概要
海と日本PROJECTの一環で、5年生を対象とした海洋教育出前授業を実施
日程
2021年12月20日(月)
開催場所
私立聖ドミニコ学園小学校
参加人数
児童:84名、教員:3名
協力団体
お茶の水女子大学 湾岸生物教育研究センター

誰も置き去りにしない世界とは?

「こんなバッチを見たことはありますか?」今回の授業は、子どもたちにSDGsバッジについて尋ねるところから始まりました。夏に一度、SDGsについて学習していた子どもたちはすぐに「それ知っている!」と反応してくれました。「SDGsは2030年を期限とする国際目標です。その頃はみなさん20歳になっていますね」と伝えると、未来の自分を想像して色々な考えを巡らせているようでした。

みんなの住む日本ってどんな国?

続けて世界地図を見せながら、私たちが生活している日本という国について考えてもらいました。周りを海に囲まれた日本は、国土面積は決して広くありませんが、領海と排他的経済水域をあわせた面積は世界第6位を誇る世界有数の海洋国家です。日本は海外との輸出入の99%を海運に頼っていることを紹介すると、想像以上の数字にとても驚いていました。クイズを交えながら、日本と海との関係について理解を深め、海に関するSDGsの目標達成のために日本は世界中から期待されていることを伝えました。

日本の海岸の現状はどうなっているのだろうか?

次に、SDGs14「海の豊かさを守ろう」に注目し、海に関する様々な環境問題について紹介しました。その中でも、2020年7月から始まったレジ袋有料化や、プラスチックストローが紙ストローに切り替わっていることにふれ、海洋プラスチックごみ問題について考えてもらいました。はじめに実際に千葉県館山市の海岸で採取された海洋プラごみの観察をしてもらいました。ペットボトルのキャップや、ストロー、人工芝の破片のようなもの、元々がどの様な製品だったのか見ただけでは想像できないものなど様々でした。いくつか観察してもらった後、「このプラごみはこの後どうなってしまうと思いますか?」と問いかけると、すぐに「もっと小さくなっていく!」「魚が間違って食べてしまう」と声があがりました。そこで今回は特別に千葉県から海岸の砂を取り寄せて、その中にプラスチックごみが含まれているのか調べてみました。砂と水を混ぜることで、水に浮く物とそうでないものに分け、どのような物が含まれているか観察しました。その結果、植物や海藻の破片に混ざって色鮮やかな破片が見つかりました。

プラスチックごみ問題を解決するためにできることは?

最後にプラスチックそのものついても少し考えてもらいました。ここまではプラスチックが与える悪い影響にばかり目をむけていましたが、プラスチックにも良い点はたくさんあります。コロナ禍においては、物を清潔な状態に保てることから、プラスチック製品の良さが見直されていることも伝えました。プラスチックそのものが問題なのではなく、その使い方や、使い終わった後の処理に問題があることに子どもたちには気が付いて欲しいと思います。その後、港に設置できる「海のごみ箱」の発明や、生分解性プラスチック、紙製の文房具や包装容器などを紹介し、世界中の人々がプラスチックごみ問題の解決に向けて知恵を絞って頑張っていることを伝えました。最後に「みなさんはどんな未来にしたいですか?」と問いかけ、みんなそれぞれがこれからできることについて考えるようお願いをして授業を終えました。
授業後のアンケートには「このプロジェクトに参加したことで、海にはたくさんのプラゴミやマイクロプラスチックがあるということを知りました。それを魚や生き物が食べてしまうと大変なので、私もエコバックをもちあるき、海を身近に感じ、大切にしたいと思いました。」「私が思っていた以上に海にはゴミがたくさんあるんだなと思いました。」「プラスチックは便利なものだけれども、注意してあつかわないとかんきょうもんだいになるので知ってよかったと思いました。」「普段海に行かないので海の環境について関心がなかったけれど、海の写真やゴミを見て海の現状を知り、私たちが大人になるまでに必ず解決しなければならないと思いました」(※原文ママ)などの感想があり、子どもたちなりに問題に向き合おうとする姿勢が伺えました。

内陸地域での子どもたちでも海とのつながりを考えるきっかけに

お茶の水女子大学は海から離れた内陸地域の子どもたちでも海とのつながりについて考えるきっかけを作ることができるよう、海洋教育カリキュラムや教材開発を進めたり、出前授業を行ったりしています。

過去の取り組みやプロジェクトの概要は以下のサイトもご覧ください。
https://sites.google.com/view/ocha-ocean

イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています

参加人数:87人