絶滅危惧Ⅰ類 ビワオオウズムシの生息について大規模調査!! 報告会を実施しました
NPO法人びわ湖トラストは、絶滅危惧種である琵琶湖の固有種「ビワオオウズムシ」の生息調査の結果報告会を園城寺(三井寺)で開催。小学生から大人まで幅広い層が参加されました。生存状況や琵琶湖の環境変化などが報告されたほか、今後どう防ぐかなどの議論も行われました。
2021.12.08
認定NPO法人びわ湖トラスト・国立研究開発法人海上技術安全研究所・いであ株式会社は、日本財団「海と日本プロジェクト」の支援を受けて、2021年7月23日から7月27日までの5日間、絶滅危惧種と指定されている琵琶湖の固有種ビワオオウズムシの生息調査を実施しました。報告会としてその結果を滋賀県大津市園城寺(三井寺)寺務所2階、講堂で実施しました。
参加者は40名ほどで、小学生から大人まで幅広い年齢層の方の参加がありました。
このイベントは、次世代へ海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる “日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。
琵琶湖の固有種『ビワオオウズムシの湖底での生息調査』概要
調査日程・場所
1. 7月23日(木)塩津湾
2. 7月24日(金)葛籠尾崎(竹生島北)
3. 7月25日(土)第1湖盆(今津沖)
4. 7月26日(日)最深部(安曇川沖)
5. 7月27日(月)最深部(安曇川沖)
『ビワオオウズムシ』とは
日本の淡水産プラナリアの一つで同類では日本最大種にしてびわ湖の固有種です。環境省の「その他無脊椎動物レッドリスト」見直しにより2006年版において絶滅危惧I類 (CR+EN)で新規掲載されました(ウィキペディアより)。成虫は体長4~5cmくらいになります。
行程
講演1 13:30~14:00
熊谷道夫(立命館大学、びわ湖トラスト理事・事務局長)
ビワオオウズムシ生息調査報告・ビデオ上映
講演2 14:00~14:30
桑原雅之(滋賀県立琵琶湖博物館、びわ湖トラスト理事)
琵琶湖の大型固有種(ビワオオウズムシを含む)
質疑応答 14:30~14:45
琵琶湖の固有種『ビワオオウズムシ』 についての報告内容
今回の調査では、
(1)固有種ビワオオウズムシが、複数の場所で生存していること。
(2)琵琶湖湖底の濁度濃度が、2012年までのデータに比べて高くなっていること。
これらの内容について報告するとともに、併せて調査をまとめたDVDを上映し、15分ほど質疑応答の時間を設けました。
参加者は今回の報告について、琵琶湖の環境の変化についての報告を熱心に聞き、質疑応答ではとにかくビワオオウズムシが絶滅していないということの安堵の声もありましたが、この固有種の減少を如何にして今後防ぐか等の議論もあり、地球温暖化があらゆるところに影を落としていることを一同強く認識しました。
またこのDVDは、滋賀県の小中学校に無償配布するとともに、希望者にも実費(送料、複製代)で配布します。
※新型コロナウィルス感染症対策のため参加人数を調整し、希望者にはリモートでのライブ配信も行いました。
イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています
参加人数:40人