アサリを通じて熊本の干潟を体験!「みすみの干潟で学ぼう!教育活動発表会と夜の干潟観察会」を開催しました!
一般社団法人10Toki3Tokiは、活動の集大成として「みすみの干潟で学ぼう!教育活動発表会」を開催。同日に以前のイベントで放流したアサリの成長の観察を目的として、「みすみの干潟で学ぼう!夜の干潟観察会」という初の夜の観察会も行いました。
2024.11.28
一般社団法人10Toki3Tokiは、11月17日(日)に、活動の集大成としての「みすみの干潟で学ぼう!教育活動発表会」を開催し、また同日の夕方から、以前のイベントで放流したアサリの成長の観察を目的として、「みすみの干潟で学ぼう!夜の干潟観察会」を開催いたしました。
このイベントは、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。
開催概要
干潟とそこに生息する二枚貝には、赤潮・青潮の発生を未然に防ぎ、多様な海の生態系を守る役割があります。しかし熊本県の有明海や八代海では、干潟面積が大幅に縮小し、アサリを始めとした二枚貝の生息数も激減しています。このイベントは、子どもたちが直接干潟に降り立ち、アサリの成長を継続して観察する過程において、干潟の生態系と環境への関心を高めることを目的としています。
日程
2024年11月17日 (日)
開催場所
【教育活動発表会】ウイングまつばせ
【夜の観察会】宇城市三角町手場 エビ養殖場跡地
参加人数
児童・生徒・保護者 合計100人ほど
協力団体
宇城PTA・宇城市PTA連合会
不知火小学校
青海小学校
宇土高校
地域学校協働活動推進員の皆さま
教育活動発表会:子どもたちもインターン生も、壇上で立派な姿を披露!
「みすみの干潟で学ぼう」の活動の集大成となる教育活動発表会では、地域の小学生を交えたパネルトークや、事業運営に携わっているインターン生によるプレゼンテーションを行いました。会場は、地域で最も大きなホールである「ウイングまつばせ」で、ホールの定員はなんと800人!楽屋に入ってきた小学生やインターン生は、緊張した表情。少しでも緊張を解こうと、楽屋では何回も事前リハーサルを繰り返しました。
パネルトークでは、小学生が事前に書き出したイベントの感想を発表した後、小学生とともに壇上に上がっている貝の専門家(71歳のおじいちゃん!)が、内容を補足していきます。楽屋で緊張していた小学生も、いざ壇上に上がってマイクを持つと、立派な姿を披露!それぞれの小学生が、事前に書き出した感想を、ホールの後ろの方までしっかり聞こえる大きな声で発表しました。小学生の1人は、干潟の生き物を描いた絵も披露して、観衆の拍手を受けました。小学生の感想に繰り返しでてきたのが、干潟がカニやトビハゼなど様々な生き物の宝庫であったことや、干潟の沖が堤防に区切られていて変わった姿をしていたこと。その内容を補足するような形で、貝の専門家が生態系における干潟の機能や、有明海・八代海におけるエビ養殖の歴史について、観衆に分かりやすく説明しました。
次に壇上に上ったのは、「みすみの干潟で学ぼう」の事業運営に携わっているインターン生!地元の高校1年生ながら、イベントの数々の実務をこなし、イベント会場の干潟で様々な研究も進めています。今回発表した内容は、竹炭を用いて干潟機能を向上させるというもの。干潟の数々のサンプルを顕微鏡で分析してきた中、竹炭にプランクトンの増加または凝集効果がある可能性を見出しました!竹は地元で大量に増殖して山を荒らしており、いわゆる竹害という環境問題を引き起こしています。そんな厄介者の竹が海で利活用できる可能性について、発表会に来た地域の方々は熱心に聞き入っていました。
夜の干潟観察会:9月に色を付けたアサリの成長を確認!夜の干潟はヤドカリだらけ!
夕方からは干潟に移動!今までのイベントでは日差しを感じられた17時頃の時間帯も、11月になると日の入り間近。干潟は真っ暗です。参加した子どもたちはヘッドランプとライフジャケットを装備して、運営者の誘導を頼りに、干潟へと入っていきました。
まずは、以前のイベントで放流したアサリの成長を確認します。埋めた付近の泥を掘り返すと、色付きの稚貝が出てきました。7月に放流した稚貝は全滅したため、今回掘り起こした色付き稚貝は、9月に色を付けたもの。殻の成長は1mmくらいでしたが、着実に成長している様子を子どもたちが興味深く観察しました。
アサリの観察がイベントの一番の目玉ですが、このイベントでは、身近なアサリを通じて、アサリを取り巻く干潟生態系そして自然環境への関心を高めることを目的としています。特にこの元エビ養殖場の干潟は、シオマネキなどの様々なカニ、トビハゼ、様々な巻き貝、ときにはシャコや天然クルマエビなど、生き物の宝庫です。
初めての夜の観察会となったこの日は、見つかる生き物がちょっと違いました。とにかく、そこら中がヤドカリだらけ!昼のイベントではレアキャラだったヤドカリが、夜になるといたるところに観察できました。それもそのはず。ヤドカリは夜行性のものが多く、夜に活動が活発になります。子どもたちの中には、何匹もヤドカリを捕まえて、大切そうに袋に入れて持って帰る子たちがいました。
参加した子ども・保護者からの声
参加した子ども
・アサリを見つけられたから楽しかった。
参加した保護者
・”研究発表”と聞いて、お堅い内容なんだと腰が重かったけど、凄く良かった!
イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています
参加人数:100人