日本財団「海と日本プロジェクト」スポGOMI甲子園2022・全国大会 を開催しました!
一般社団法人ソーシャルスポーツファウンデーションは、今年の高校生ごみ拾い日本一を競う「日本財団「海と日本プロジェクト」スポGOMI甲子園2022・全国大会」を、12月26日(月)隅田川エリアで開催しました。
2023.01.05
一般社団法人ソーシャルスポーツファウンデーションは、今年の高校生ごみ拾い日本一を競う「日本財団「海と日本プロジェクト」スポGOMI甲子園2022・全国大会」を、12月26日(月)隅田川エリアで開催しました。
全国35道府県の高校生が、各地方大会において3人1組で制限時間60分の中で規定エリア内のごみを拾い、その質と量をポイントで競い合ったスポGOMI甲子園の全国大会。今年度は、各地方大会で勝ち上がった35道府県の代表チームが集結しました。
「スポGOMI甲子園」は、仲間と楽しみながらごみ拾いを行い、街や海のごみ問題を自分ごと化としてとらえる事を目的に、日本財団が推進する海洋ごみ対策プロジェクト「海と日本プロジェクト・CHANGE FOR THE BLUE」の一環で開催いたしました。
優勝は、埼玉県代表「埼玉県立川口工業高等学校 掃除部C」、準優勝は、愛媛県代表「BIG WEST ベーカリー」、第3位は、石川県代表「Ablaze大谷」、そしてオリジナルアイテム賞は宮崎県代表「宮農」が受賞、35チーム104名が参加し、2021年の約1.4倍の総重量265.67kgのごみを集めました。
日本財団「海と日本プロジェクト」スポGOMI甲子園2022・全国大会
日時
2022年12月26日(月)
会場
墨田区役所 すみだリバーサイドホール
※ごみ拾いは隅田川エリアで実施。
参加人数
35チーム104名
主催
一般社団法人ソーシャルスポーツファウンデーション
共催
日本財団 海と日本プロジェクト・CHANGE FOR THE BLUE
協賛
株式会社セブンーイレブン・ジャパン、大塚製薬株式会社
開会式で語られた「海洋ごみはどこから来るのか?」
海は今、ごみであふれようとしています。プラスチックごみだけをとっても、世界に合計1億5,000万トン以上の量が存在していると言われ、毎年約800万トン、ジャンボジェット機にして5万機相当に及ぶ量が新たに海に流れ出ていると推定されています。環境省の調べによると、毎年海に流出するプラスチックごみのうち、2万トンから6万トンが日本から発生したものだと考えられています。このままでは2050年の海は、魚よりもごみの量が多くなると言われるほど問題は深刻化しています。
では、その海洋ごみは一体どこから来るのでしょうか?その大半は私たちが暮らす街から出されています。街で捨てられたごみが水路や川に流れ出し、やがて海へとたどり着き、海洋ごみとなって海にどんどん蓄積されているのです。スポGOMIは、ごみが街から海へと流れていかないように、街や海辺のごみを拾うスポーツです。
開会式では、日本スポGOMI連盟 代表理事馬見塚 健一、日本財団 海洋事業部 海洋環境チーム吉野氏、株式会社セブン-イレブン・ジャパン サステナビリティ推進室 環境推進マネージャー緒方氏から、選手みなさんへの激励の挨拶がありました。
(左)日本スポGOMI連盟 代表理事 馬見塚 (右)日本財団 海洋事業部 海洋環境チーム 吉野氏
選手宣誓は、昨年度の全国優勝チームである愛媛県代表 国立愛媛大学付属高校「BIG WEST ベーカリー」。今年度の愛媛県大会でも、圧倒的な量のごみを拾い2位を大きく引き離して全国大会出場を決めています。2連覇のかかった今年の全国大会、やる気に満ち溢れた様子が伺えました。
(左)株式会社セブン-イレブン・ジャパン サステナビリティ推進室 環境推進マネージャー緒方氏 (右)愛媛県代表 国立愛媛大学付属高校「BIG WEST ベーカリー」
本番のスターターは、アテネ、北京、ロンドンと3度のオリンピックに出場、4つのメダルを獲得した水泳競技のオリンピアン松田丈志氏。「CHANGE FOR THE BLUE!!」の掛け声とともに、競技スタート!
35道府県の代表チームが隅田川エリアに集結!拾ったごみの総量は265.67kg!
今年度は、全国35道府県の代表チームが隅田川エリアに集結。高校生たちは専用トングと分別用ごみ袋を手に、一斉に街へ飛び出します。一見きれいに見える街でも、植木の中や自動販売機の横にはペットボトルや空き缶が、道路の脇にはタバコの吸い殻など、多くのごみが捨てられていました。
公衆トイレ横の物陰で大きなごみ袋を見つけたのは、滋賀県代表「fancy dog」チーム。隅田川花火大会で捨てられたごみでしょうか、中からは大量の空き缶が。驚くほどの量でしたが、ここでオリジナルアイテム(キャスター式でごみを持ち運べるアイテム)が役立ちました。
また、スポGOMI甲子園では拾ったごみを「燃えるごみ・燃えないごみ・ビン/缶・ペットボトル・たばこの吸い殻」にきちんと分別するのも大切なルール。生徒たちが拾ったごみは、会場前の計量エリアにて種類ごとに計量され、その重量とごみの質に応じてポイントが与えられます。そしてなんと、制限時間1時間のなかで集められたごみの総量は約265.67kgに…!
<表彰結果>2年ぶり2回目!優勝は埼玉県代表「埼玉県立川口工業高等学校 掃除部C」チーム!
そして、いよいよ結果発表です。
まずは「オリジナルアイテム賞」から。スポGOMI甲子園では、大会参加にあたり参加チームが独自に考えて製作したごみ拾いアイテムを使用することができます。審査のポイントは、機能性/実用性/斬新さ/デザイン性の4つ。オリジナルアイテムを作成したチームには一律50ポイント、さらに入賞チームには50ptが与えられます。
オリジナルアイテム賞 宮崎県代表「宮農」
日本財団 海洋事業部 海洋環境チーム吉野氏よりコメント
「竹や洗濯バサミを使ったり、チューブに熱を加えて角度を変えたりなど、試行錯誤の様子がうかがえました。地元の特徴を活かした竹を使っていたり、トングとしてきちんと使えていたのも良かったと思います。」
宮崎県代表「宮農」のオリジナルアイテム
第3位 石川県代表「Ablaze大谷」
「昨年の全国大会では3位という結果でした。そのため、今年は全国優勝を目指し作戦を練って臨んだので、優勝ができず悔しかったです。今後は、ごみ拾いという活動を継続して行いながら、たくさんの人にこのような活動があることを広めていきたいと思います。」
準優勝 愛媛県代表「BIG WEST ベーカリー」
「楽しんでごみ拾いができました。二連覇は叶いませんでしたが、道端に捨てられた大きなごみを集められたことで昨年よりも多くのポイントを獲得でき、よく頑張れたと思います。来年は受験の年ですが、受験前の良い思い出になりました。」
優勝 埼玉県代表「埼玉県立川口工業高等学校 掃除部C」
「昨年は優勝できず悔しい思いをしたので、今年は優勝できてとてもうれしいです。Googleマップのストリートビューを活用して、事前に行き先を決めたりと作戦を練っていたのが優勝につながりました。人通りが多くても、人の目に触れにくい場所や手が届きにくい場所はよくごみが落ちています。」
閉会式後、日本スポGOMI代表馬見塚からは、「今年は35道府県の参加と昨年よりも5エリア増えた分、熱気がより感じられました。スポGOMI甲子園が4年目ということもあり、高校生たちのごみ拾いに臨む姿勢ができてきたと思います。また、ごみ拾いは海洋ごみ問題を自分ごととして捉えるきっかけとして最適だと思っています。今後も海洋ごみ問題を考える機会を与えられたらうれしいです。」と話しました。
日本財団 海洋事業部 海洋環境チーム 宇田川氏は「作戦もオリジナルアイテムも年々進化しており、大会のレベルが上がっていると感じました。また、植木の中に手を伸ばし、するどい目つきでごみを集める姿は、まさにスポーツだなとも感じました。社会貢献のイベントは参加しにくいイメージがありますが、楽しく参加できるイベントをさらに増やしていきたいです。」と述べました。
スポGOMI甲子園とは
https://www.spogomi.or.jp/zenkoku/
全国35道府県の高校生が「高校生、ごみ拾い日本一」を競い合う大会です。2019年よりスタートし、今年で4回目の開催です。日本中の高校生を対象に、海洋ごみ問題を自分ごと化し、自分たちができることを考えてもらうキッカケを作るために、ごみ拾いとスポーツを融合した高校生によるスポGOMI大会を企画しました。
学校で学ぶSDGsや海洋ごみ問題は、自分たちとはあまり関係の無い問題だと思われがちです。高校生の内にしか参加出来ないスポGOMI甲子園において、生徒たちが、次のアクションを起こす人材に育っていってくれることを目的としています。
イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています
参加人数:104人