『海の落語プロジェクト』 1年間で一都八県を股にかけ全50回開催! 11名の落語家たちが約3500名に“海”落語を披露!
『海の落語プロジェクト』は、海の問題を、難しく考えたり押し付けたりするのではなく、落語の笑いを通じて海の現状を伝えることで、海の問題を知ってもらい“自分ごと”としてとらえてもらうことを目的に、1年間で一都八県(東京都・宮城県・神奈川県・新潟県・石川県・香川県・山口県・長崎県・鹿児島県)を訪れ、小学生や中学生を中心とした約3500名に、海洋ごみ問題を始めとした海の現状を巧みに盛り込んだ海落語を披露しました。
2022.08.19
『海の落語プロジェクト』は、1年間に50回の出前授業開催を目指して2021年6月から活動を開始。新型コロナウイルスの影響を受けながらも、2022年6月22日に50回の開催目標を達成しました。海の問題を、難しく考えたり押し付けたりするのではなく、落語の笑いを通じて海の現状を伝えることで、海の問題を知ってもらい“自分ごと”としてとらえてもらうことを目的に、1年間で一都八県(東京都・宮城県・神奈川県・新潟県・石川県・香川県・山口県・長崎県・鹿児島県)を訪れ、小学生や中学生を中心とした約3500名に、海洋ごみ問題を始めとした海の現状を巧みに盛り込んだ海落語を披露しました。
この「海の落語プロジェクト」は、次世代へ海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。
海の落語プロジェクト
日程
2021年6月4日〜2022年6月22日
開催場所
一都八県(東京都・宮城県・神奈川県・新潟県・石川県・香川県・山口県・長崎県・鹿児島県)
参加人数
約3500名
日本の伝統文化“落語”を通じて、海の問題を面白おかしく伝播
50回の出前授業には、立川こしら、立川志獅丸、鈴々舎馬るこ、弁財亭和泉、三遊亭楽生、三遊亭朝橘、三遊亭天歌、三遊亭わん丈、立川吉笑、三遊亭ふう丈、桃月庵白浪の11名の落語家が持ち回りで参加。生で落語家を見ることも初めて、生で落語を聞くのも初めてという参加者が多く、特に地方の小学生や中学生は初めて生で聞く落語に、会場に集った時点から興味津々の様子でした。落語のイメージを聞いてみると「堅苦しいイメージ」といった意見も聞かれ、一抹の不安がよぎりましたが、そんな中、出囃子が鳴り落語家が登場。小学生・中学生に人気のある漫画やアイドルネタを盛り込んだつかみの小噺で笑いを誘い、会場があたたまったところで海落語を披露。11人の落語家たちがそれぞれ創作した海落語は、噺の中に巧みに海洋ごみ問題を織り込んだもので、参加者たちは笑いながらも海洋ごみ問題に対する意識を高めた様子でした。参加者に話を聞いてみると「面白かったけど、海のことを考えると笑ってばかりいられないなと思った」「笑点みたいな感じだと思っていたら違くて楽しかった。でも、海洋ごみのことを知って気をつけようと思った」といった意見が聞かれました。落語を「堅苦しいイメージ」だと言っていた参加者も「いつのまにか落語の世界に引き込まれて楽しかった」と語っていました。
海の問題を分かりやすく伝える環境専門家による楽しいトーク
海落語の後には、環境専門家でプロジェクトのコーディネーターでもある井手迫義和が「海洋ごみの問題」「海の温暖化や酸性雨」「漁業資源の問題」など、海に関する問題点をスライドを使って説明。その後は「海の問題を放置しておくと2050年の寿司屋ではどんな寿司ネタが並ぶのか?」をクイズ形式で行い、今は豊富な魚介による寿司ネタを揃える寿司屋が、2050年には貧相な寿司ネタばかりになってしまうというを伝えました。その事実に子どもたちは少なからずショックを受けていた様子でしたが、海の問題をシリアスに伝えるのではなく、落語の笑いとクイズ形式で楽しく伝えることによって、子どもたちに海の問題を身近に感じてもらえたのではと感じました。
海の落語プロジェクトとは
日本財団「海と日本プロジェクト」の一環。海の問題を難しく考えたり、押し付けたりするのではなく、①日本の伝統文化である落語の“笑い”を通じて海の現状を面白く伝え、興味を持ってもらう/②環境の専門家によるトークで、楽しく分かりやすく伝えていく。そうすることで、多くの人に海の問題を知ってもらい、“自分ごと”としてとらえてもらう事を目的とするプロジェクトです。
さらにSDGs「14.海の豊かさを守ろう」にあたる「海の温暖化や酸性雨」「海洋ごみの問題」「漁業資源の問題」などをテーマにした落語を用意しているので、学校やイベントでのSDGs学習に活用していただくことが可能です。「海の落語プロジェクト」では、出前授業の申込みを募集中です。詳しくは公式サイトをチェックして下さい。
https://umirakugo.uminohi.jp/
イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています
参加人数:3,500人