海と日本公式サイトの最新ニュースをウィジェットで埋込み

<iframe class="uminohi-widget official-newest" src=" https://uminohi.jp/widget/newest/" width="100%" height="800" frameborder="no" scrolling="no" allowtransparency="true"><a href="https://uminohi.jp">海と日本PROJECT【日本財団】</a></iframe><script src=" https://uminohi.jp/widget/assets/js/widget.js"></script>

北の海の七福神(函館空港)ミニ水族館〜海と日本PROJECT〜

2018.09.28

北の海の七福神(函館空港)ミニ水族館は、日本財団が推進する「海と日本プロジェクト」のサポートプログラムです。函館空港で、函館近海に生息する普段あまり見られない魚類の展示を行いました。

展示を通じて、北海道内外からの来函者が、函館近海の生物や海藻そのものへの理解を深め、この地域を取り巻く身近な海が育む「北の海の七福神」に関心を抱いてもらうことを目的としています。

日程
8月1日(水)~8月31日(金)

開催場所
函館空港 1F到着ロビー特設会場

参加人数
40,000名

主催
北海道大学大学院水産科学研究院

函館空港で、近海を模擬した「ミニ水族館」を展示
開催期間中には観光客や帰省客等、多くの親子連れを中心に40,000名以上が展示を観覧、北海道内は元より、国内でも屈指の「海の街・函館」を身近に感じてもらうことができました。

北海道民には比較的なじみのある、同時に本州以南の人達はあまり目にすることがないのではと思われる以下の“縁起の良い”水生生物を、岩や砂、海藻類を始め、実際の函館近海を模擬した水槽の中で展示しました。

クロソイ:北海道の鯛と言われる高級魚。卵ではなく子供を産み、子宝に恵まれる縁起が良い魚。
エゾメバル:卵でなく子供を産みます。その数、一回に数万。子宝に恵まれる縁起の良い魚です。
キツネメバル:こちらも子供を産む、子宝に恵まれる縁起の良い魚です。マゾイとも呼ばれます。
マダイ:日本を代表する高級魚。最近では北海道沿岸でも見られるようになりました。
アイナメ:アブラコとも呼ばれる、地元で馴染みの魚です。古来より吉兆を呼ぶ魚とされています。
オウゴンムラソイ:ハチガラとも呼ばれる、黄金色の斑紋を身にまとった、とても縁起の良い魚です。
ホテイウオ(ゴッコ):七福神の布袋さんに似ています。ゴッコとも呼ばれる地元でも人気の魚です。
ボタンエビ:北海道沿岸や噴火湾に生息する、長寿の象徴ともされる縁起の良い甲殻類です。
ガゴメ:函館近海でしか生育しない、とても珍しい函館特産のコンブです。
マコンブ:函館を代表するコンブの王様。祝い事の飾りに使われる縁起物です。
アカモク:最近注目の海藻。古くは万葉集に「玉藻」や「沖つ藻」として登場します。

函館ならではの展示物
展示された魚介類の中でも、函館近海ならではの特徴的な展示物を紹介します。

<ホテイウオ(ゴッコ)>
函館市民にとっては“ソウルフィッシュ”と呼んでも良いくらい、郷土料理「ゴッコ汁」で馴染みある大衆魚です。普段は水深100、200mの海底に生息しており、冬季に浅瀬に上がってきて産卵します。料理に使われる成魚は体長40cmぐらいになり、普段地元の人達が目にするのも、ナマズのように真っ黒で大きなものです。大人たちからは「この小さいのがゴッコ? 初めて見たわ!」と言う声や、まじまじと鑑賞していた子供達からは、その風船のような丸い小さな体形から「フグだ!」との声も多く聞かれました。

<ボタンエビ>
寿司ネタでも人気の、日本人にはとても馴染みのあるエビです。他の魚類と違い、エビは低水温(5~7℃)を好むため、今回特別な冷蔵ショーケースを製作し、ゴッコと一緒にその中で飼育しました。快適な水温の中、共に非常に元気が良く、餌を取り合う姿に子供達からは歓喜の声が上がっていました。ゴッコ同様、この時期に生きたボタンエビがいること自体、やはり非常に珍しいことで、皿の上でしか見たことのないエビが元気に泳ぐ姿に、来場者も珍しそうに見入っていました。

<その他の生物>
本物の函館近海の海中の様子を知ってもらうため、ナマコ、ウニ、ホヤ、ヒトデ、ヤドカリ等も協力会社や地元漁師さん、北海道大学の関係者から提供をうけ展示しました。

北海道はウニの産地で有名ですが、どうして北海道のウニが美味しいのかは、あまり知られていないと思います。これは、同じく北海道の名産品である“日本一美味しい昆布”を食べているからです。寿司屋でも人気の北海道産ウニ。そのオレンジ色の姿は目にすることはあっても、“トゲトゲの生きたウニ” が水槽の中で“歩いている姿”は殆どの人が初めて目にしたのではないかでしょうか。展示中も、かじり付くようにして昆布を食べているウニの姿に、来場者からは「へぇ~、昆布食べるんだ!?」との声がとても多く聞かれました。

<海藻類>
ガゴメ、マコンブ、アカモクや他種の海藻類も配置する中、やはり最も人目を集めていたのは、とても珍しい模様をしたガゴメでした。通常、一般に出回る海藻の殆ど(コンブ類についてはほぼ全量)が乾燥状態のもので、こうして生きているまま海中を“ゆらいで”いる姿は、専門の取扱業者でもなかなか目にすることができない価値ある風景となりました。函館特産品のガゴメを始め、今話題のアカモクについても「あのアカモクって、こんな風に生えてるんだ!」との声も少なからず聞かれました。

開催期間中、老若男女問わず、多くの来場者の方々に興味を持って鑑賞して頂くことができました。中でも旅行中の家族連れが多く、目を輝かせながら真っ先に水槽へ向かって行く子供や真剣に見入っている大人の姿はとても印象的でした。

来場された方から多かったのは「ゴッコってどれ?」「これがゴッコ!?」との声です。魚自体馴染みがない上に極小サイズなので、珍しそうに見入っている人がとても多く見られました。また知名度の高いガゴメにしても 「どれどれ ? どれがガゴメ昆布?」とパネルの説明文を参照しながら、興味深そうに水槽内を覗き込んでいる人も多くいました。子供たちからは 「エビとフグ(=ゴッコ)はケンカしないの?」「エビは何を食べるの?」との素朴な疑問が飛び交い、地味だけれど比較的珍しい地元の魚を集めたことの効果を大いに実感することができました。数多くの日本各地や海外からの方々に話題を提供した有意義な展示イベントになりました。

<チラシ>

イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています