魚庭のライタープロジェクトin大阪~海と日本プロジェクト~
2018.09.18
魚庭のライタープロジェクトin大阪は、日本財団が推進する「海と日本プロジェクト」のサポートプログラムです。「ライター」に扮した子どもたちが、市場見学などのワークショップを通して、大阪の魚のことを知り、親しみを感じてもらうプログラムです。
古来より大阪では、「天下の台所」や「食い倒れの都」と呼ばれ大阪湾を中心に全国の美味たる食材が集まる街であったが、現代では戦後復興・経済成長期の工業化に伴い「大阪の海は汚い」などのイメージが定着してしまいました。しかし、近年大阪湾の水質は改善され、昔の「魚庭(なにわ)」の由来である魚介類の豊富な海を取り戻しています。しかし、今でも過去のイメージが強く、特に北部に住む府民は現在の状況を知らない方が多いので、イメージを改善し、また全国的に問題とされる子どもの海離れを食い止めることを目的としています。
実施期間
2018年8月21日(月)~8月22日(火)
開催場所
8月21日 泉佐野漁業協同組合・青空市場
8月22日 テレビ大阪西館
参加人数
24名(小学4年生6名、小学5年生6名、小学6年生12名)
主催
海と日本プロジェクトin大阪実行委員会
魚庭のライターによるワークショップ①魚庭もんを知ろう!
日時:2018年8月20日(月) 10:00~12:00
場所:大阪府泉佐野市 泉佐野漁業協同組合セリ会場
講師:大阪市立自然史博物館 外来研究員 鍋島靖信
事前に底引網漁で獲れた魚を基に、大阪湾にどのような魚がいるかを調査します。底引き網で魚が獲れると同時に大量のごみも水揚げされてしまう事実にも触れ、どのようなゴミが大阪湾に漂っているか?そのゴミが紫外線などで分解され小さくなっていきそれを魚が食べてしまい生態系への影響に触れ、陸上の生活が海に与える影響について学びました。
魚庭のライターによるワークショップ②魚市場の見学・昼市(セリ)取材
日時:2018年8月20日(月) 13:30~14:30
場所:大阪府泉佐野市 青空市場・セリ会場
講師:大阪市立自然史博物館 外来研究員 鍋島靖信
大阪泉佐野特有のセリ「昼市」の見学と市場の見学を実施。実際に取れた魚がどのように私たちの手元に届くのかを学んでもらいます。また市場の方に子どもたちがインタビューをし、大阪湾で獲れる魚やどのように食べれるかなどを学びました。
魚庭のライターによるワークショップ③チリメンモンスターを探せ!
日時:2018年7月20日(火) 10:00~12:00
場所:大阪府大阪市 テレビ大阪会議室
講師:きしわだ自然資料館 学芸員 風間美穂
チリメンジャコの加工前は、チリメンジャコ以外のたくさんの生き物が混じっています。このようなチリメンジャコのなかにまじっている、カタクチイワシの稚魚以外のいきもののことを「チリメンモンスター」と呼びます。
魚豊かな大阪湾には、えさとなるプランクトンや幼生生物がたくさんいることをチリメンジャコのなかにまじっている生物から学びます。幼生生物が普段見ている魚の赤ちゃんであることを理解していただいたうえで、私たちの生活が幼生生物に与えてしまっている影響(汚染された小さなゴミを食べてしまうなど)を学び、我々が影響を与えてしまっている海の側面について学びました。
魚庭のライターによる成果報告
日時:2018年8月21日(火) 15:00~16:00
場所:大阪府大阪市 テレビ大阪会議室
2日間学んだことを基に自分たちの感じたことや、今後自分たちの生活をどのように変えていくと海を大切にできるか、昔魚介類の豊富な大阪湾「魚庭」を取り戻す為に自分たちにできることは何かを新聞記事にまとめて発表しました。
参加者の声
・2日間でたくさんの先生から教えてもらったことを、いつか生活に活かして生きたいです。
・ゴミを捨てて、海を汚くして楽しみがなくならないようにしたいです。
・ゴミを海に捨ててはいけないと思いました。
・大阪湾をもっとキレイにしたいと思いました。
・環境汚染について知れて勉強になりました。
<魚庭ライター帽子(海と日本プロジェクトin大阪缶バッジ付き)>
<取材ノート>
イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています