出張授業「<子どもと海のSDGs>SDGsってなんだろう 広島県広島市立中野東小学校 ~海と日本PROJECT~」
「海」を切り口にSDGsを楽しく学ぶ出張授業を広島市立中野東小学校で開催。ワークショップと事例紹介を通じてSDGsの考え方を学んでもらいました。
2019.12.09
「海」を切り口にSDGsを楽しく学ぶ出張授業を、応募いただいた広島市立中野東小学校の5年生児童を対象に開催。ワークショップと事例紹介を通じて、SDGsの14番目の目標「海の豊かさをまもろう」に向けた持続可能な社会づくり、SDGsの考え方についての理解促進を図りました。 講師役は、日本ESD学会副会長の手島利夫氏、科学ジャーナリストの山本智之氏が務め、子どもたちからは活発な意見が出されました。
「海」を切り口にSDGsを楽しく学んでもらう出張授業を、応募いただいた小学校で開催。SDGsの14番目の目標「海の豊かさをまもろう」を通じて、持続可能な社会づくりに必要な知識、考え方、能力を育成するプログラムを、児童や先生に提供。ワークショップと事例紹介を通じてSDGsの考え方を理解してもらいます。
日 程
2019年10月23日(水)14:00~15:35
開催場所
広島県 広島市立中野東小学校
参加人数
5年生 61人
主 催
こども海の学習プログラム普及プロジェクト実行委員会
協 力
朝日小学生新聞、日本ESD学会
克服すべき問題を考えてSDGsを学ぶ
10月23日(水)は、広島市立中野東小学校の5年生の児童を対象に出張授業をしました。 講師を務めるのは日本ESD学会副会長の手島利夫氏。東京の小学校の校長を歴任し、現在は学校教育の現場でESD・SDGsの普及に努めています。授業は、人類がこれまでに克服してきた事柄や、現在直面している問題などを考えてもらうワークショップ形式です。
1時間目は、縄文時代の話から始まりました。「土器を使うことによって、どんな問題を克服してきたのか、考えてみましょう」と話すと、子どもたちは、まわりの友達とも相談しながら、ワークシートにどんどん書き込んでいきます。「何かを克服するということは、世界をより良いものにするということです」と手島氏。
「みなさんの住むこの世界が、この先もずっと豊かに続いていくために、克服しなければならない問題は何でしょうか?」の問いかけに、子どもたちはそれぞれの考えを付箋紙にメモをし、「持続可能な開発目標」(SDGs)の17目標と見比べ、パネルに貼り付けました。自分の頭を使って考え、仲間どうしで相談し、体を動かして作業します。「SDGsとは何か」について、子どもたちは自らの体験を通して学びを深めました。
2時間目の授業は、科学ジャーナリストの山本智之氏が担当しました。
山本氏が20年間一貫して取り組んでいるのは「海」です。日本はもちろん南極海、ハワイ、ガラパゴス諸島など世界の海に潜り、調査しています。「日本は海に囲まれ、その恵みをたくさん受けていますが、実は今、海でも克服すべき問題があります」と、取材で撮影した、沖縄の海のサンゴ礁の写真を映し出しながら紹介してくれました。海水温の上昇によるサンゴの白化現象が深刻です。「サケ」の回遊エリアも変わってきていることを話しました。
最後に手島先生が「海の温暖化はサンゴの白化、サケの回遊をはじめさまざまな問題を生んでいます。今年発生した大型の台風もそのひとつです。私たちの暮らしに大きな影響があることを知り、問題に向き合うことが求められています」と、子ども達でも世界を変えていけることを確認し、授業を締めました。
広島市立中野東小学校の児童はとても熱心に取り組んでくれ、大勢の保護者も観覧にいらして、一緒に参加していただいたのが印象的でした。
メディア掲出
朝日小学生新聞(11月20日掲載予定)
朝日小学生新聞HP https://www.asagaku.com/2019/sdgs/index.html
イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています