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全国の高校生が缶詰の開発をするアイデアコンテスト「LOCAL FISH CAN グランプリ2023」愛媛県立長浜高等学校(愛媛県)がグランプリ!

一般社団法人 ローカルラボは、地域の課題魚「LOCAL FISH」を活かしたオリジナル缶詰のアイディアを募集する「LOCAL FISH CAN グランプリ2023」を実施。ブリ(中落ちと中骨を含む)を課題魚とした缶詰を開発した愛媛県立長浜高等学校が優勝しました。

2023.10.12

一般社団法人 ローカルラボは、地域の課題魚「LOCAL FISH」を活かしたオリジナル缶詰のアイディアを募集する「LOCAL FISH CAN グランプリ2023」を実施しています。本年は、全国の高校生から57チームの応募があり、二次審査までを通過した9チームによる決勝大会を10月8日(日)に行い、ブリ(中落ちと中骨を含む)を課題魚とした缶詰を開発した愛媛県立長浜高等学校が優勝しました。

本プロジェクトは、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる”日本財団「海と日本PROJECT」”の一環として実施しています。
公式サイト:https://localfishcan.com

<決勝大会結果発表>
■最優秀賞(グランプリ)
愛媛県立長浜高等学校 (愛媛県)
■優秀賞(準グランプリ)
学校法人関西学園岡山高等学校 (岡山県)
■ベストストーリー賞(審査基準:地域の海の課題に対する理解の深さ)
おかやま山陽高等学校 (岡山県)
■地域巻き込み賞(審査基準:地域連携の広さ及び深さ)
熊本県立天草拓心高等学校 (熊本県)
■チャレンジング賞(審査基準:課題魚選定における課題設定力)
学校法人日本航空学園日本航空高等学校石川 (石川県)
■美味で賞(審査基準:開発した缶詰の美味しさ)
島根県立浜田高等学校 (島根県)
■加工スキル賞(審査基準:缶詰加工の上手さ)
大分県立海洋科学高等学校 (大分県)
■缶カツ賞(審査基準:コミュニティサイトでの活動発信力)
熊本県立天草拓心高等学校 (熊本県)

(画像左)決勝大会出場9チームでの集合写真  (画像右)決勝大会出場9チームが開発した缶詰の写真
(画像左)決勝大会出場9チームでの集合写真  (画像右)決勝大会出場9チームが開発した缶詰の写真


<受賞チームのご紹介>
■最優秀賞
愛媛県立長浜高等学校 (愛媛県)
課題魚:ブリ[中落ち・中骨]
開発した缶詰名:ブリの骨じゃん ~中落ち丸ごと~
開発ストーリー:愛媛県の養殖ブリは長年全国トップクラスの生産量を誇っています。私たちの学校も水族館を運営しており、”ブリ”も生徒が中心となって飼育・研究をしています。出荷の際、”ブリ”の中落ち部分は、同じ栄養価があるにも関わらず、大きな背骨(中骨)の存在が原因で、大部分が廃棄されてきました。これまで未利用であった、背骨を柔らかく食用できるよう加工することで、中落ち丸ごと美味しく味わえる缶詰を開発しました。

(画像上左)プレゼンテーションの様子 (画像上右)開発した缶詰の写真  (画像下)授賞式の様子
(画像上左)プレゼンテーションの様子 (画像上右)開発した缶詰の写真  (画像下)授賞式の様子


■優秀賞
学校法人関西学園岡山高等学校 (岡山県)
課題魚:アイゴ
開発した缶詰名:ばり!うま!アイゴ?アヒージョ レモン味
開発ストーリー:瀬戸内海においても、温暖化が原因による海水温度の上昇で、昔は獲れなかった”アイゴ”が近年増えてきました。 ”アイゴ”は、海藻類を食べてしまうことから海の厄介者といわれています。しかし、正しく調理すればとても美味しい魚です。海の厄介者である”アイゴ”の美味しさを知ってもらうべく、缶詰を開発しました。

(画像上左)プレゼンテーションの様子 (画像上右)開発した缶詰の写真 (画像下)授賞式の様子
(画像上左)プレゼンテーションの様子 (画像上右)開発した缶詰の写真 (画像下)授賞式の様子


■ベストストーリー賞
おかやま山陽高等学校 (岡山県)
課題魚:クロダイ[チヌ]
開発した缶詰名:黒ダイの白シチュー Black in White
開発ストーリー:寄島漁港は、牡蠣の養殖が盛んですが、”クロダイ”による食害被害の拡大が問題となっています。以前は、食用されていた”クロダイ”ですが、臭みや傷みやすさから近年はあまり食用されておらず、食害対策としてもう一度”クロダイ”の美味しさを発信したく、缶詰を開発しました。

(画像上左)プレゼンテーションの様子 (画像上右)開発した缶詰の写真 (画像下)授賞式の様子
(画像上左)プレゼンテーションの様子 (画像上右)開発した缶詰の写真 (画像下)授賞式の様子


■地域巻き込み賞 及び 缶カツ賞 (ダブル受賞)
熊本県立天草拓心高等学校 (熊本県)
課題魚:キチヌ
開発した缶詰名:チヌのあんちゃん
開発ストーリー:アサリの生育が盛んな八代海では、”キチヌ”によるアサリの食害問題が問題となっています。”キチヌ”とは、チヌの種類です。一般的にチヌの食害問題が取り上げられるときは、クロダイがクローズアップされ”キチヌ”は知られていません。クロダイよりも市場価値が低い”キチヌ”を、新たな地元の特産品として愛される魚になるように缶詰を開発しました。

(画像上左)プレゼンテーションの様子 (画像上右)開発した缶詰の写真 (画像下)授賞式の様子
(画像上左)プレゼンテーションの様子 (画像上右)開発した缶詰の写真 (画像下)授賞式の様子


■チャレンジング賞
学校法人日本航空学園日本航空高等学校石川 (石川県)
課題魚:ムラサキイガイ
開発した缶詰名:ムールGUYSのイガイ飯 カレー味、ムールGUYSのアクアパッツァ(2缶開発)
開発ストーリー: ”ムラサキイガイ”(別名:ムール貝)は、石川県においては海の厄介者といわれています。能登半島で盛んな養殖牡蠣や、発電所の取水口に大量に付着してしまうからです。有害物質をため込みやすい性質から、積極的に食用としての利用がされていません。”ムラサキイガイ”特有のコクや旨味を閉じ込めた缶詰を開発しました。

(画像上左)プレゼンテーションの様子 (画像上右)開発した缶詰の写真 (画像下)授賞式の様子
(画像上左)プレゼンテーションの様子 (画像上右)開発した缶詰の写真 (画像下)授賞式の様子


■美味で賞
島根県立浜田高等学校 (島根県)
課題魚:ガンガゼウニ、タレストリス付ワカメ
開発した缶詰名:浜っ子ギョーザ
開発ストーリー:浜田漁港は、県内最大の漁獲量を誇り、1年を通じて新鮮で美味しい魚介類が水揚げされています。しかし、”ガンガゼウニ”は、藻類を食べてしまうウニとして厄介者扱いされています。また、”タレストリス付ワカメ”は、斑点があることで、食用しても問題は無いにも関わらず見た目の悪さからすべて廃棄されています。浜田漁港の課題魚に焦点を当てることで、更に浜田市を盛り上げ、地域の海を守っていくことができるよう缶詰を開発しました。

(画像上左)プレゼンテーションの様子 (画像上右)開発した缶詰の写真 (画像下)授賞式の様子
(画像上左)プレゼンテーションの様子 (画像上右)開発した缶詰の写真 (画像下)授賞式の様子


■加工スキル賞
大分県立海洋科学高等学校 (大分県)
課題魚:ブダイ
開発した缶詰名:ブダイのあんかけそば
開発ストーリー:”ブダイ”は、大分県内沿岸域の磯場に生息していますが、身の臭いがきついという理由から漁業の対象となっておらず、また磯焼けの原因となる魚として海の厄介者といわれています。臭いの原因は内臓です。適切な加工をすると、内臓の臭いが身に移らず美味しく食べられることがわかりました。これまで市場に出ていない”ブダイ”を美味しく加工し、新たな価値がある商品化を目的に缶詰を開発しました。

(画像上左)プレゼンテーションの様子 (画像上右)開発した缶詰の写真 (画像下)授賞式の様子
(画像上左)プレゼンテーションの様子 (画像上右)開発した缶詰の写真 (画像下)授賞式の様子


<決勝大会概要>
日時:2023年10月8日(日)9:00~13:00
実施会場:F studio SHIBUYA( 〒150-0002 東京都渋谷区渋谷 3-3-5 NBF 渋谷イースト 1F)
出場校:9チーム(9校)が出場 ※決勝大会出場順
栃木県立馬頭高等学校(栃木県) 【課題魚】 チョウザメ
学校法人羽黒学園羽黒高等学校 (山形県)【課題魚】 コノシロ
島根県立浜田高等学校 (島根県)【課題魚】ガンガゼウニ、タレストリス付ワカメ
学校法人関西学園岡山高等学校 (岡山県) 【課題魚】アイゴ
おかやま山陽高等学校 (岡山県) 【課題魚】クロダイ[チヌ]
学校法人日本航空学園日本航空高等学校石川 (石川県)【課題魚】ムラサキイガイ
愛媛県立長浜高等学校 (愛媛県) 【課題魚】ブリ[中落ち・中骨]
大分県立海洋科学高等学校 (大分県) 【課題魚】ブダイ
熊本県立天草拓心高等学校 (熊本県) 【課題魚】キチヌ
審査内容:プレゼンテーション/質疑応答/缶詰試食
缶詰化:決勝大会に向けて100個制作
審査員:※敬称略
黒川勇人(缶詰博士)・平坂寛(海洋ライター)・英玲奈(タレント/料理家)
中川めぐみ(漁業ライター)・西井諒(日本財団)
MC:冨並望美(フリーアナウンサー)
備考:決勝大会後には、出場校9チームと審査員による交流会も実施しました。それぞれの地域特有の海の課題について意見交換を実施。有意義な時間となりました。

(画像左右)交流会の様子
(画像左右)交流会の様子


<開発された缶詰の今後について>
■販売の様子などをコミュニティサイト「缶カツ」で発信中!
これから受賞チームのみならず、決勝大会に進出した9チーム(9校)すべての缶詰が、全国で流通、販売に向けて動き出します。
缶詰開発はひと段落しましたが、今後も、高校生たちの販売までの様子を発信する場として、また、高校生同士が繋がり、それぞれの活動が見えることでお互いの意識を高め合うことを目的とした、コミュニティサイト「缶カツ:https://localfishcan.flag.gg/community/」では各校から発信を続けていきます。

■「海のごちそうフェスティバル2023」に出店決定!高校生が受賞缶詰を初販売します!
2023年10月21日(土)二子玉川ライズ(東京都世田谷区)で開催する「海のごちそうフェスティバル2023」(主催:一般社団法人 海と食文化フォーラム)にて、各校の缶詰を紹介するブースを出店、販売いたします。
「海のごちそうフェスティバル」は、「知れば知るほど、海はおいしい。」をメインメッセージに掲げ、海のストーリー・背景を伝え、食を通じて多くの方に海に興味関心をもってもらうための海と食の一大イベントです。
「海のごちそうフェスティバル」内、海のごちそう高校生マルシェにて、10月21日(土)12:00〜17:00 LOCAL FISH CAN グランプリ2023最優秀賞(グランプリ)を受賞した愛媛県立長浜高等学校の生徒たちがブースを出店、販売いたしますので是非足をお運びください。

(画像左)海のごちそうフェスティバル2023会場MAP (画像右)LOCAL FISH CAN グランプリ2023販売ブースのご紹介
(画像左)海のごちそうフェスティバル2023会場MAP (画像右)LOCAL FISH CAN グランプリ2023販売ブースのご紹介

出店場所:二子玉川ライズ 中央広場(リボンストリート)
時間:10月21日(土)12:00~17:00(21日のみ出店)
海のごちそうフェスティバル 公式サイト:https://shoku.uminohi.jp/gochiso-fes/

<LOCAL FISH CAN グランプリ概要>
”高校生が地域と協力しながら美味しさと海の課題を缶詰に詰め、全国に届けます!”
LOCAL FISH CAN グランプリは全国の高校生が地域特有の海の課題を持つ様々な海の生物「LOCAL FISH」を題材に、オリジナルの缶詰の開発をするアイデアコンテストです。本コンテストは2021年から開催しており、今年で3度目の開催となります。決勝大会まで、高校生たちが地域の海の課題を知り、学び、研究します。優秀な作品は実際に商品化し、地域や全国で販売されます。地域と協力しながら”美味しさ”と”海の課題”をオリジナルの缶詰に詰め、全国に届けていきます。