日本財団では2017年から2年毎、日本人の海に対する感情や認識がどのように変化しているか、
みなさんが海に行きたいと思う理由はどんなものでしょうか。
このコーナーでは、日本人の海に関する意識について
2024年の調査結果をもとに分かりやすくご紹介していきます。海に行く機会と海への意識
-
「海は大切な存在だ」
「Q.海について、あなたにあてはまるものをお選びください。」
※小数点以下省略 ※全ての年で回答数はn=11,600「海は大切な存在」は約7割
-
「海が好きだ」
「Q.海について、あなたにあてはまるものをお選びください。」
※小数点以下省略 ※全ての年で回答数はn=11,600海が好きな人は年々減少
-
海洋問題の認知度
-
生態系の変化や乱獲
-
海水温の上昇
-
猛暑・大型台風など
気候変動
「Q.あなたにあてはまるものをお選びください。」※小数点以下省略 ※全ての年で回答数はn=11,600
海洋問題の認知度が
大幅に低下 -
調査結果からわかったこと
-
「海は大切な存在だ」と答える人は経年で変化していないが、海が好きな人は減少
-
海に行きたい人も減少しており、実際海に行かない人も増加
-
海の問題の認知度や海を守る行動をした人の割合も低下
タイムパフォーマンス意識
-
普段の行動や考え
「Q. あなたの普段の行動や考えについて、
当てはまるものをそれぞれ一つ教えてください。」
※小数点以下省略 ※全ての年で回答数はn=11,600時間を効率的に使う
意識が高い -
余暇の過ごし方
「Q .あなたの余暇の過ごし方を教えてください。」
※小数点以下省略 ※全ての年で回答数はn=11,600余暇の過ごし方で
「海に行く」は全体の7% -
海に行かない理由
1位
家から遠い
-
2位
海に行く発想がない
-
3位
時間がない
-
4位
日焼けしたくない
-
5位
疲れる
「Q.(ここ1年の間に海に行かなかった方)海に行かなかった
理由についてあてはまるもの全て教えてください。」
※小数点以下省略※全ての年で回答数はn=6,004海に行かない理由で 最も多いのは 「家から遠い」
-
-
海に行った理由
1位
リラックスするため
-
2位
ドライブ
-
3位
海辺でのんびり
-
4位
海の景色をみるため
-
5位
海鮮料理を食べるため
「Q.(ここ1年の間に海に行った方)海に行った目的について
教えてください。」
※小数点以下省略 ※全ての年で回答数はn=5,596海へ行く理由で最も多いのは
「リラックスするため」 -
調査結果からわかったこと
-
日常的に時間を効率的に使う合理的な意識が高まる中で、家から遠く時間もかかる海は敬遠されている
-
その一方で、海に行く理由では「リラックスするため」などがあげられ、海は「合理的な生活から抜け出すために行く場」にもなっている
-
普段見るメディアで
海について情報を得ているか?-
情報を得ている人の
訪問頻度 -
情報を得ていない人の
訪問頻度
「Q.あなたが普段、接している情報媒体を教えてください。その中で「海」に関する情報を得ている媒体も教えてください。」
「Q.この1年を振り返ってお答えください。海に行く、海に接する機会があるのは、年に何日くらいですか」
※小数点以下省略 ※全ての年で回答数はn=11,600日頃から海の情報を得ている人の方が海に行っている
-
-
海を守る行動をしない理由
-
1位
個人で何をしたら
いいかわからない -
2位
自分の生活と海の
つながりを感じない -
3位
知る機会がない
「Q.(海を守る行動で実行していな項目があると回答した人)どちらともいえない、あてはまらないと回答した
その理由について、あてはまるものをすべてお選びください。
※小数点以下省略 ※回答数 n=10,335海の問題と自分の生活に
つながりを感じることが できていない -
-
海のイメージ
「Q. あなたが「海」と聞いて思い浮かべること」を
3つ教えてください
※n=11,600 ※ユーザーローカルAIテキストマイニングによる分析( https://textmining.userlocal.jp/ )海のイメージは「海水浴」
「砂浜」に偏る -
調査結果からわかったこと
-
メディアで海の情報を得ている人の方が海に行っており、海を守る行動への意識も高い
-
人々の海のイメージが「海水浴」や「砂浜」に偏っており、新たな海のイメージの提供が必要
-
海の問題が自分たちの生活に与える具体的な影響を知ることが、海を守る行動を意識する人を増やすことにつながる
高校生の海の関心
-
海についてあてはまるもの
-
海が好き
-
海に行きたい
-
海に1日以上訪問
「Q.海について、あなたにあてはまるものをお選びください。」※小数点以下省略 ※全体:n=11,600、高校生: n=1,361
高校生は全体に比べて
海に関心が高い -
-
普段の行動や考え
-
様々な媒体から
情報を得ている-
全体
-
高校生
-
-
勉強や学習
することが好き-
全体
-
高校生
-
-
SNSなどで行動や
意見を発信している-
全体
-
高校生
-
「Q. あなたの普段の行動や考えについて教えてください。」※小数点以下省略 ※全体:n=11,600、高校生: n=1,361
高校生は全体に比べ、
様々な媒体から学び発信する -
-
普段の行動や考え
-
全体
-
高校生
「Q. あなたの普段の行動や考えについて教えてください。」※小数点以下省略 ※全体:n=11,600、高校生: n=1,361
高校生は全体に比べ、
環境問題を意識して行動している -
小学生の海の関心
-
海に行く機会
-
海に行きたい子どもの割合
「Q.海に行きたいですか。」
※小数点以下省略※n=2,000 -
子どもが実際海に行った割合
「Q.直近(ここ1‐2年)を振り返ってお答えください。
「海に行く」、「海に接する機会がある」のは、 年に何日くらいですか。」
※小数点以下省略※n=2,000
小学生は全年代の中で一番海に
行きたいが、 ニーズに対して 実際に海に行くことが できていない -
-
海に行きたい理由
-
前行って楽しかった
-
砂遊び
-
浮き具遊び
夏休みにやりたいこと
-
旅行に
行きたい -
花火をしたい
-
海に行きたい
「Q. 海に行きたい・やや行きたい理由を教えてください。(n=1492)」
「Q. 最近、海に行ったときはどんなこと(体験)をしましたか。あてはまるものを選んでください。(n=1207)」 ※小数点以下省略小学生が海に行きたい理由は
「前に行って楽しかったから」
夏休みにやりたいことの 第3位が「海に行きたい」 -
-
海について学んだことがあるか
-
海に行きたい
-
海に行った
「Q. 海や海に関することについて学校で学んだことはありますか。」 ※小数点以下省略 ※n=2,000
小学生の6割が海について
小学校で学んでいる
学んだ子どもは海に行きたい気持ちが高く、海への訪問も高い -
調査結果からわかったこと
-
高校生は様々な媒体から積極的に学んだり、活動や発信をしているため、海の魅力を広めていくためのパートナーになりえる
-
高校生は全年代の中でも特に海が好きであり、実際海を訪れている
-
高校生は海の問題を認知し、環境を意識して行動している
-
小学生は全世代の中で一番海に行きたい
-
小学生は海に行きたいニーズよりも海に行くことができておらず、子育て世代の無知や無関心が影響している可能性がある
-
小学校で海の学習をすることが、海に行きたい気持ちを高め、実際の訪問につながる
-
小学生の海体験格差
習い事をしている 子どもの訪問日数
習い事をしていない 子どもの訪問日数
習いごとをしている
小学生のほうが
海に行くことが判明!「Q.お子様に習い事をいくつさせていますか。当てはまるものを一つ教えてください。」 ※小数点以下省略 ※n=2,000
-
体験したことの中で
海に興味を持ったこと-
海洋生物などの
ニュースを見る -
水族館や
博物館に行く -
海洋汚染などの
ニュースを見る
Q.あなたは下記のようなことをおこないましたか。また、それをおこなったことで「海」に興味や関心を持ったものについて教えてください ※少数点以下略 ※n=11,600
-
-
海のプロジェクトで
関心があるものは?-
海の新種
生物発見 -
海底地図の
完成 -
浅海域の
地形解明 -
海上風力発電の
拡大 -
無人運行船の
実用化
Q.あなたは次のうち、どのような事に興味がありますか ※少数点以下略 ※n=11,600
-
-
「海ばなれ」という現象
-
海に行く人が減ったただけでなく「海が好き」「海に行きたい」などの気持ちの面も海から離れていることが明らかに
-
「海は大切な存在」と感じているものの、海の問題と自らの生活が繋がらず具体的な行動にも繋がらない
-
時間を効率的に使うタイムパフォーマンス意識が、海を遠ざけている
-
-
普段の情報との接し方が
海との距離を生み出す-
SNSやインターネットで過去に検索した情報に関係する情報ばかりが提示されることが、海について知る機会の格差を広げ、海の情報に接していない人の海離れが加速する
-
海の問題と自分の生活につながりを見い出せず、行動が出来ていない
-
既存の海のイメージに偏りがあるため、海の魅力発信には新たな海のイメージの提示が必要
-
-
若い世代への期待
-
高校生は全年代の中で最も海への関心が高い
-
小学生は75%が海へ行きたいと思っている
-
小学生にとっては、海での楽しい経験が、また海を体験したいという気持ちにつながる
-
子育て世代の海への意識が低く、小学生は海に行きたいニーズよりも実際海に行くことができていない
-
-
小学生の75%が海に行きたがっているニーズを生かす
-
親が連れて行ける行けないに関わらず海体験ができるように、学校の自然教室など、地域の連携を促進する活動を注力していく
-
-
高校生を協働
パートナーとして連携-
高校生を協働パートナーとして、さまざまなプロジェクトでの連携を実現していく
-
中高生の海への好奇心を深掘りできるような、海の専門人材を育成するプロジェクトを実施していく
-
-
海のイメージを刷新する
新たな魅力の提案-
海の未来と可能性を喚起し、新たな魅力と視点を生み出す、異業種・異分野との連携を含む、新たな海のプロジェクトの開発
-
人と海との心理的な距離を近づけるため、作家、文化人等との連携による海の文化を醸成するさまざまなプロジェクトの実施
-
調査概要
調査概要
-
「海と日本人」に関する意識調査
目的
世界的な海洋危機が叫ばれる中、現在の日本人の海への意識、行動の実態を明らかにすることで、日本人と海との関わりにおける課題を抽出し、今後の海との関係性向上に貢献する。
調査期間
2024年5月10日~14日
調査エリア
全国
調査対象者
日本国内に居住する15歳〜69歳
回収
サンプル数合計 11,600
調査手法
インターネット調査
-
小学生親子調査
目的
意識調査で調査対象となっていない小学生の実態を親を通してヒアリングすることで、海への来訪を促すヒントに繋げる。
調査期間
2024年5月10日~13日
調査エリア
全国
調査対象者
小学生(男女)とその親
回収
サンプル数合計2,000
調査手法
インターネット調査
ご助言いただいた専門家
海洋教育 田口 康大 氏
3710Lab代表理事/東京大学大学院教育学研究科附属海洋教育センター特任講師教科教育学 田村 学 氏
文部科学省視学委員環境科学 松本 安生 氏
神奈川大学人間科学部教授詳しい調査結果は、こちらからご覧ください
環境問題を意識して
行動している