「北海道産の天然青のり」を漁師のほとんどが収穫していない
青のりとは、スジアオノリ、ウスバアオノリなど、旧アオノリ属に分類される海藻の総称です。「アオノリ」と聞くと、たこ焼きの上にふりかける緑色の粉が思いうかびますが、実はあの多くは「アオサ」という異なる海藻。本物の青のりは、アオサの数倍の値がつく高級食材で、一流レストランや和菓子店で使用されていて、九州や四国では古くから、青のり(スジアオノリ、ウスバアオノリなど)を採取し、特産品として販売されています。一方で、北海道では天然青のりの採取・活用がされていません。そこで、「はこだて海の教室」では、その事実関係や背景、北海道産天然青のりの商品化の可能性について探るため、2021年に独自調査を行いました。
調査の結果、北海道南部(函館市、松前町など)の海岸には、ウスバアオノリ、ボウアオノリなどの青のりが生えていました。しかし、北海道の漁師のほとんどは青のりを収穫していないという結果に。その理由は、漁師がアオノリの自生や商品価値を知らない、コンブなどと違い流通していないため市場で値がつかない、人手不足・高齢化などさまざまでした。また、50漁協から得た回答では、96%が「青のりを収穫していない」と答えています。
そこで、はこだて海の教室実行委員会は「北海道産天然青のり」を題材として、地域の子どもたちへの海洋教育推進に取り組んでいます。
詳しい調査結果は、こちらからご覧ください。
https://www.hakodate-umi.com/aonori/