一年間の学習成果を発表!高校生たちの海洋に関わるさまざまな取り組みに注目
地元を巻き込んだ高校生たちの海洋に関わる学習や取り組みが各地で話題に
2025.03.06
気がつけば3月、学校ではそろそろ終業式、そして卒業のシーズンですね。
各学校の海洋教育のカリキュラムも一区切りつく時期ですが、学生たちが取り組んできた海に関する一年間の学習の成果が、さまざまな形で注目を集めているようです。
海の未来のために何をすべきなのか、何ができるのか、調査や研究・開発に熱心に取り組んだ若者たちの成長を、海と日本プロジェクト関連サイトなどでもたびたびお伝えしてきましたが、今回はそんな各地の話題を一部、ご紹介します。
商品価値のあるウニを探せ!漁業利用や藻場回復を目指した青谷高校の試みが高評価
鳥取県の青谷高校が2年前から取り組んできたのは、鳥取県沿岸全域で問題になっている磯焼けをもたらすムラサキウニの食害問題。今年度は「『やっかい者』からお宝を探せ!」をテーマに、長和瀬漁港内のウニを大調査したそうです。そして半年にわたる調査データを分析して、身入りの良いウニの生育環境を考察した3年生たちが「第10回全国ユース環境活動発表大会」の中国大会で審査員特別賞を受賞しました。
青谷高校が審査員特別賞受賞!
讃岐うどんでウニ養殖!? 多度津高校の研究から注目の産官学連携プロジェクト始動
香川県の「讃岐うどん×ウニプロジェクト」は、海の厄介者となったムラサキウニの捕獲と藻場再生、そして回収したウニを養殖して新ブランドを開発しようという産官学連携の取り組みです。きっかけは、廃棄される讃岐うどんをウニに与えて身太りや味を研究する、多度津高校海洋生産科が始めた実験でした。やや白く甘い身に育つそうで、現在も一般販売を目指して研究を継続中とのこと。2024年度の「かがわ食品ロス削減大賞」の大賞(環境森林部長賞)にも選ばれたそうです。
賞味試験の会「讃岐うどん×ウニ」の味は?いかに?
おめでとう!「海と日本」も注目の取り組みが大賞受賞!!
若狭高校海洋科学科の生徒たちは “宇宙日本食”の研究成果を発表!
福井県の若狭高校は「宇宙サバ缶」(JAXA認証)を十数年かけて開発したことでも知られています。その後も研究を続け、宇宙飛行士・野口聡一さんの “食べやすい宇宙食を”というリクエストに応えて、3Dフードプリンタを使った「越前がれいのかまぼこ」の開発にも取り組んでいるそう。今年の「ふくい産業教育フェア」では、その背景や、先輩方から受け継いできた宇宙日本食の研究について、海洋科学科2年生が発表しました。専門技術を学ぶ県内16校の高校生たちと交流も図られ、新たな刺激にもなったようです。
若狭高校「宇宙サバ缶」研究成果を発表