わっしょい!伝統的な海のお祭り動画5選
なかなか見ることのできない日本の伝統的なお祭りを動画で紹介。京都・伊根町の「伊根祭」、大分県・保戸島の夏祭り等、動画ならではの大迫力の映像をご堪能ください。
2018.06.08
周囲を海に囲まれている国、日本。海は豊かさも時に厳しさも私たちにもたらしてくれます。
そのような海からの恩恵に感謝し、安全を祈願する「祭り」は古くより各地で催されています。
今回は様々ある中から、伝統的な祭りを堪能できる動画をご紹介します。
宮崎県 海を渡る祭礼
宮崎市の青島は日向灘に浮かぶ、周囲約1.5キロの小さな島。
江戸時代までは島全体が霊域とされ、一般の立ち入りが禁止されていました。
その青島に存在する古事記ゆかりの青島神社で、
毎年7月末の土曜・日曜に行なわれる伝統神事“海を渡る祭礼”は、
満23歳を迎える地元の若者たちが取り仕切ります。
豊漁・無病息災を願い、神輿を担ぐこの祭り。最高潮は、「あばれみこし」!
神輿を大きく振りまわすことで、けがれを振り払い、神の恵みをもたらすと言われています。
秋田県 土崎港曳山まつり
秋田市土崎港の“土崎港曳山まつり”の愛称で親しまれる、土崎神明社例祭の曳山行事。
230年以上の歴史があり、2016年にユネスコ無形文化遺産に登録されました。
毎年7月20日、21日に行われ、20台前後の曳山が土崎神明社へ奉納されます。
曳山が曳かれる時の「ギー」という重厚な音と、
祭りのシーンごとに奏でられる軽快な「港ばやし」が見事に融合。
2016年からは誰でも体験できる曳山も始まり、世界中から多くのファンが訪れています。
この曳山祭りになると、各家庭において魚の「えい」の乾物を煮込んだものをお膳に添え、
来客をもてなす風習があることから、一部で「カスベ祭り」と呼ばれることもあるそうです。
鳥取県 御来屋・恵比寿神社の宵宮祭
鳥取県で漁獲量第2位を誇る大山のふもとにある御来屋漁港。
まさにこれぞ漁師の祭りが味わえる、港の守り神“恵比寿神社の祭り”は、
毎年7月の第4土曜、日曜日に行なわれます。
祭りではご神徳がすぐに得られるよう、神様に船上から海上安全・豊漁を直接お願いするのが習わし。
土曜の宵宮祭では、大漁旗で飾り付けた神楽船と神様を乗せた漁船2隻が港を巡ります。そして日曜の本例祭では、榊で清めた船を先頭にパレードが行なわれ、漁師たちは2日に渡って神様を盛大に祭ります。
大分県 津久見保戸島の夏祭り
まぐろ漁とともに生きてきた津久見市保戸島。その保戸島が1年で最も賑わいをみせるのが“保戸島の夏祭り”。その人出は「正月には帰らなくても祭りには帰る」と言われるほど。
この祭りは、京都上賀茂神社の分霊を祀った賀茂神社の夏季大祭で、
毎年7月上旬の2日間にわたって行われます。
神輿の巡幸では約1tもの神輿を20数名で担ぎ、時にはそのまま飛んだりすることも!
一番の見せ場・禊の儀式では、神輿を担いだまま海に入り、
「ちょったー!ちょったー!」という威勢のいい掛け声とともに神輿を上下に揺さぶります。
京都府 伊根祭
丹後半島の先端に位置する漁師町で、日本三大祭のひとつ「祇園祭」が形を変え、守り継がれています。それは、毎年7月末の土曜と日曜に開催される伊根町の「伊根祭」。
地域の人々が海上安全・大漁などを祈願します。
大漁年に出される4艘の大きな「船屋台」は7つの舟を繋いで土台とし、
その上に屋台を作るという大がかりなもの。
しかも、祇園祭の山鉾と同様に釘を一切使わず組み上げられ、なんと回り舞台まで設置。
海上を渡御する様は、海に浮いている祇園祭の山鉾のようで荘厳!
まさに“海の祇園祭”と称される所以です。
まとめ
今回ご紹介した全国各地の祭りは、いずれも夏の風物詩。
この夏、伝統的な海の祭りで海風とともに歴史を肌で感じてみてはいかがですか?