水中ドローン360度映像とVTuberによるSDGs出前授業 院内学級の生徒が海洋環境問題や海のお仕事を学ぶ
水中ドローン×海洋 VR「Virtual Ocean Project」第5回出前授業を開催しました!
一般社団法人子ども冒険体験創造ラボ(バーチャルオーシャン製作委員会)は、「Virtual Ocean Project」と銘打ち、最新IT・VR技術と水中ドローンを用いたオンライン授業を、2021年12月23日(木)愛知県にある院内学級の小中学生を対象に開催しました。
2022.03.03
一般社団法人子ども冒険体験創造ラボ(バーチャルオーシャン製作委員会)は、「Virtual Ocean Project」と銘打ち、最新IT・VR技術と水中ドローンを用いたオンライン授業を、2021年12月23日(木)愛知県にある院内学級の小中学生を対象に開催しました。今回の授業では、過去最大規模の全3校、小学部の生徒27名と中学部の生徒10名に海の学びを提供しました。授業では海中360度映像(水中ドローンが撮影)を利用し、さらにバーチャルキャラクター(VTuber)イルカの”ブッチくん”が生徒とコミュニケーションをとることで、楽しく海について学んで頂きました。
「Virtual Ocean Project」は、水中ドローンと最新の IT 技術を⽤いて新しい海洋 VR(仮想現実) コンテンツを世界に発信するプロジェクトです。海中映像とVR技術を組み合わせることで、ドローンの操作者が没入感を感じながら水中遊泳の疑似体験ができるシステムを開発し、ハンディキャップなどによる体験格差を解消することを目的に2019年より活動を行っています。
このイベントは、次世代へ海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。
公式サイト:https://www.virtualocean.jp/
イベント概要
第5回出前授業
日時
2021年12月23日(木)
場所
愛知県内の院内学級3校 愛知県立大府特別支援学校、藤田医科大学附属病院院内学級、名古屋大学附属病院院内学級
配信方法
Zoomによる配信、授業が行われた多目的ルームおよび病室につないでのオンライン授業
参加人数
小学生27名、中学生10名
イルカのブッチくんと水中ドローンを操作して海を調査する体験!
授業のタイトルは「海のお仕事を体験しよう」。
生徒たちはバーチャルキャラクターの「イルカのブッチくん」とともに、依頼された海のお仕事を体験しながら、海について学んでいきました。海の調査をしてほしいという依頼に対し、水中ドローン映像を生徒の声で操作することによってミッション遂行していくという流れとなります。授業中は「イルカのブッチくん」がナビゲーターとなり、参加者と軽快な掛け合いをしながら楽しく授業が進行。
プログラムの冒頭、イルカのブッチくんが「海では今多くの問題が起きているんだ。それを身をもって知るためにも今日は様々な海のお仕事を手伝ってほしい!」と説明し、授業がスタートしました。
「沖縄の海の生き物を調べてほしい」と依頼された生徒たちは、ドローンの360度映像を声で操作して、任意の方向を向きながら海の中を観察しました。「なんか出てきた!」と驚きながら、 水中での魚やカメ、ジンベイザメたちの様子を観察していました。
■水中ドローンとは
水中ドローンとは、水の中を潜水・潜航しながら撮影できる小型無人機の通称です。陸上や船上から遠隔で操縦を行い、リアルタイムで機体の撮影映像を確認できます。
人間が潜るには危険な状況でも調査ができることから、漁業・養殖業の調査や、港湾・船舶・ダムの点検作業など、様々な分野で活用、普及が進んでいます。
ミッション
① サメの写真を撮ろう
② 沖縄生態調査
生徒たちには複数のミッションが課せられました。生徒たちは、声でドローンを操作し、生き物を発見すると、「ショット!」と言って生き物を撮影し、表示された生き物の情報に興味津々でした。アオウミガメやジンベエザメなど様々な海の生き物を発見しました。
地球温暖化によって住んでいる魚が変化する可能性があることも紹介
さらにイルカのブッチくんからクイズが出題され、地球温暖化によってウミガメの性別が変化している、というショッキングな内容に生徒も驚いた様子でした。
クイズの中でイルカのブッチくんから、地球温暖化についてお話がありました。
「日本近海での海面の水温は、この100年で1度以上熱くなったんだ。このままいくと、2100年までにおよそ1度〜3度の上昇が予想されている。海の温度があがると、そこに住めなくなる生き物もでてくるから、 食卓に並ぶ魚がガラッと変わる可能性があるかもしれないな。地球が温暖化している理由の一つが、さっきの酸性化でも出てきた、人類が出す大量の二酸化炭素なんだ。温暖化が進めば、さっきみんなが見たようないろんな種類のお魚は見られなくなる。「生物多様性」っていうのがなくなっちゃうんだな。自分たちもそうだし、将来の子どもたちのためにも、考えていかないといけないね。」生徒たちは真剣に耳を傾けている様子でした。
生徒たちはその後も依頼とクイズをこなしていき、「海の温暖化」「海の酸性化」「生物多様性」について学んでいきました。
参加した生徒コメント
バーチャルキャラクターがわかりやすく説明してくれたので、如何に僕たちの生活と海の環境が密接になっているかがよく、面白くわかった。
今まで海の地球温暖化についてしらなかったので、これから気をつけて行こうと思う。今日の授業を受けて、これから海の環境について考えて行こうと思う。
今後も、最先端技術を用いることで、コロナ禍の子どもや、海を体験することが難しい全ての方に海体験を提供することを目標とし、さまざまな最先端の技術を用いて活動を推進していきます。
イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています
参加人数:37人