「海洋プラスチック」のテーマで、リサーチから解決策の発展、発表まで!30人が参加 Atlantic Pacific Japan 「海洋プラスチックスプリングプログラム」を開催しました!
「海洋プラスチック」をテーマに環境問題を考える「海洋プラスチックスプリングプログラム」をオンライン開催しました。参加者はリサーチ、分析から解決策の発展、発表まで4つのステップを体験しながらチームごとにプロジェクトをデザイン。海洋プラスチックについての学びを深めました。
2022.04.15
一般社団法人 Atlantic Pacific Japanは、2022年3月23日~27日に、Atlantic Pacific Japan 海洋プラスチックスプリングプログラム ~海と日本PROJECT~を開催いたしました。
プログラムは4段階に分かれており、チームごとに自分たちのプロジェクトをデザインします。1日目のリサーチから始まり、解決策の発展、試行、そして最終日は発表と、参加者はその一連のプロセスを体験しながら海洋プラスチックについての学びを深めました。参加者の1人は、このプログラムを通して「環境問題について考えながら、リサーチ能力、コミュニケーション能力、プレゼン能力など様々な能力が必要で、取り組んでみることでそれらの能力が上がった」と感想を述べるなど、実践的に学べるプログラムとなりました。
Atlatic Pacific は海での命を救うことを目的に活動してきましたが、それと同時に人類がプラスチックによって海をはじめとする自然環境に多大なダメージを与えていることを認識してきました。そして、大きな問題の解決に貢献するため、解決策の探求に取り組み始めました。私たちは団体として、海についての深い理解を人々、特に若い世代の人々に広めることで私たちの海の未来を保証すると信じています。
このイベントは、次世代へ海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。
開催概要
「海洋プラスチック」のテーマのもとで、リサーチ・解決策の発展・試行・発表を行う探求型の教育プログラム
日程
2022年3月23日~27日
開催場所
オンライン(Zoom・Teamie)
参加人数
合計30人
1日目:調査と分析
1日目の課題は、「調査と分析」でした。参加者は、海洋プラスチックについての「専門家」になるべく、インターネットでリサーチし、そのリサーチから自分が知ったことや驚いたことをまとめました。そして、リサーチで得た情報が何を意味するのかについて分析し、その情報に基づいて、2日目以降どのようにプロジェクトを進めていくのかを考え、グループで議論をしました。海洋プラスチックが問題であることは前から知っていても、実際に自分で調べ、データの数値としてプラスチックが動物や環境に与えているダメージを知ることで危機感を感じ、海洋プラスチックを問題として改めて認識できた様子でした。また、夕方のセッションで参加者は、ロビン(Atlantic Pacific代表)にそれぞれが調べたことを報告し、調べた内容の理解を助けてもらったり、次に検討すると良いことについてなどのアドバイスをもらいました。最後には、リサーチで得た情報とその分析の結果をもとに次のステップをどうするのかについて意向文を作成しました。
2日目:発展
1日目の調査と分析を通して海洋プラスチックについての深い理解が得られ、それぞれが発見したことに対する解決策を発展させました。ロビンとのセッションでは、それぞれが自分の考えを話し、チーム内のアイディアの共通点を考えたり、議論を通してさらにアイディアを加えたり、アイディアを発展させるために更なるリサーチに取り組むチームもありました。1日目のリサーチで世界のプラスチック削減の取り組みについて調べたチームは、ノルウェーのデポジットシステムに着目し、より詳しく正しい理解を得るため、さらにリサーチをしました。1日目のリサーチはチームのメンバーが各自で取り組んだため、「発展」のフェーズでは、収集した様々な情報を繋ぎ合わせ、それぞれの考えを共有し議論しながら進めていました。「グループ内で議論したことで様々な考え方があると実感できて面白かった」と話す参加者もいました。
3日目:試行
2日目の「発展」で議論したアイディアをどうすれば実際にうまく機能するのかについて、アイディアを実際に形にしていくための具体的な「ストラテジー」を考えました。海洋プラスチック解決のためのさまざまな取り組みが既に行われていていたり、システムや設備が存在するのにも関わらず問題が改善していないのはなぜなのか、参加者は疑問を持って考え自分たちのアイディアをより具体的なものへ導くための議論を行いました。若者を対象としたプラスチックについてのドキュメンタリーを作るアイディアを出したチームは、「どんな長さの、誰の視点で、どのプラットフォームで」など、若い人に一番訴求するにはどのようにすれば良いのか具体的な方法について考えました。また、「発展」で、いくつかのアイディアが出ていたグループは、ロビンからのアドバイスを受け、それぞれのアイディアの共通点を見つけたり、繋ぎ合わせることでより効果的にする方法を探りました。3日目は、英国ウェールズからUWC Atlanticの生徒も参加し、各チームの考えている内容について質問をしたり、世界の異なる場所にいる同年代の若者としてコメントやアドバイスをしました。
4日目:発表
これまでチームごとに調べ考え、議論して発展させてきたことについて各チーム15分ずつのプレゼンテーションを行いました。参加者はそれぞれ異なる場所からこのプログラムに参加していたにも関わらず、Zoomでのディスカッションの時間やオンライン学習プラットフォーム(Teamie)を活用して、チームごとのプレゼンテーションスライドを準備しました。最終的なアイディアには、「海洋生態学者や海ごみアーティストを招いた学べるビーチクリーンの企画」や、「部活動ごとのボランティア参加とリサイクルの活動」など、様々な提案がありました。今回は4日間という短い期間ではあったものの、完成度の高い発表でした。参加者からは、「今回多角的な視点で考えたことを考えて終わりにするだけでなく、実行に移せるようにしたい」や「難易度の高いプログラムだが、実用的で役に立つプログラム」などのコメントがありました。プログラムを通して、自分ごととして捉えられていなかった海洋プラスチックの問題をより身近に感じ、多くの人にこの深刻さを伝え行動を変えてもらうにはどうしたら良いのかを考える機会になったようでした。
イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています
参加人数:30人