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【淡路島で海と環境の出前授業と研修会】を開催しました!

一般社団法人IKUHART企画は、淡路島の海と環境を学ぶ出前授業として、淡路市の津名東小学校、旧江井小学校ei-toで「淡路島で海と環境の出前授業と研修会」を開催。座学のほかビーチコーミング活動、海浜植物や海辺の生き物の観察などを行いました。

2024.03.30

一般社団法人IKUHART企画は、淡路島の海と環境を学ぶ出前授業として、2023年12月から2024年3月にかけて、淡路市の津名東小学校、旧江井小学校ei-toで<淡路島で海と環境の出前授業と研修会>を開催いたしました。

このイベントは、日本財団が推進する海洋ごみ対策プロジェクト「海と日本プロジェクト・CHANGE FOR THE BLUE」の一環で開催するものです。

開催概要
淡路島で海と環境の出前授業
座学 教室で事前授業と準備
ビーチコーミング活動
海浜植物、生き物を学ぶ
淡路島ちどり隊の研修会
こどもの未来アクション
日程
第7回 2023年12月14日(木)
第8回 2024年3月3日(日)
第9回 2024年3月10日(日)
開催場所
兵庫県淡路市
津名東小学校、生穂海岸
尾崎海水浴場、旧江井小学校ei-to、江井海水浴場
参加人数
90名
協力団体
あわじ自然海浜の環境推進協議会、淡路市教育委員会、IKUHART企画、淡路島ちどり隊、兵庫県立大学院淡路景観園芸学校

第7回 2023年12月14日(木) 津名東小学校 教室で事前授業

今回は津名東小学校の3年生の総合学習の一環として淡路島の海と環境を考える取り組みとして開催です。淡路島ちどり隊の高木恵美さんが講師として教室で事前学習を実施しました。今日は何をするのか簡単なガイダンスを行ったあと、淡路島島内でのシロチドリの様子と海浜の環境問題などの授業を進めました。合併前の旧津名町時代には津名東小学校の校区内にシロチドリの保護繁殖施設がありました。シロチドリは淡路市の市の鳥にもなっていますが、繁殖施設は50年以上も前の話ですから、いまの子どもたちはちんぷんかんぷんです。自分たちの住む町がその昔シロチドリを大切にしていて、時を経て淡路島ちどり隊が設立された話もありました。淡路島ちどり隊には小学生が数名参加しており、津名東小からも高学年の女の子が活動に参加してくれています。

第7回 2023年12月14日(木) 生穂海岸でシロチドリ観察と学習会

事前授業の後は、徒歩で生穂海岸へ移動しました。ここは人工島ができるなど海浜の開発が進んでおり、野鳥の生息や海浜植物も激減しています。早朝から淡路島ちどり隊の河端さん、日本野鳥の会鳥田さんが観察を続けていましたが、シロチドリを見ることはありませんでしたので、ミサゴなどの魚を捕食する野鳥の観察会となりました。環境が変化して、シロチドリが住みにくくなったことから、今後どのような活動をしていけばいいのかなどの良い学びになりました。

第8回 2024年3月3日(日) 尾崎海水浴場でシロチドリ観察会

今回は、海と環境を考える機会としてシロチドリ観察会と研修会を実施しました。3羽のシロチドリを確認することができ、初めてシロチドリを見た親御さんは、その可愛さに心を奪われたと言われていました。今年度のシロチドリ観察会も昨年度から倍増して23名の参加がありました。なにが影響したのかを考えると、昨年度の淡路島で開催した海と環境のシンポジウム(日本財団海と日本プロジェクト採択事業、当団体主催)のパネリストの皆さんが、今年度は第35回全国なぎさシンポジウム兵庫大会(環境省主催)に淡路島からちどり隊の代表原さん、慶野松原根上がり隊のゼルニクさん、私の3名がパネリストとして登壇し、それぞれ淡路島で取り組んでいる海と環境の活動を発表しました。市役所や県民局も広報啓発活動を広報誌やSNSを通して積極的に応援してくれており、海と環境問題を意識して活動する団体や参加者数も増えていることを感じます。獣医の山崎先生は、なんとご自身の馬を運ぶトラックの側面に、ゼルニクさんの協力を得てシロチドリの絵を描いて、皆さんに披露してくれました。

第8回 2024年3月3日(日) 旧江井小学校ei-toで淡路島ちどり隊の研修会

旧江井小学校ei-toへ移動してミーティングを実施しました。今回は、環境省から2名の職員の参加もあり国立公園内における自然海浜の状況などの報告もありました。淡路島各地より参加された皆さんから、いまの海浜の様子の報告のなかでは、どの地域でもレジャーの多様化と海辺のグランピング施設などの開発が進んでおり、シロチドリの生息できる環境と営巣地の保護活動が急務であることが話し合われました。

淡路市では海浜植物やシロチドリを中心とした学びである海と環境の出前授業から、子どもたちにも興味関心が高まっているので、出前授業として私たちからの投げかけだけで終わらせずに、こどもの未来アクションとして、子どもたちが学びを深めて考えて未来へ導いていけるような継続的な活動を進めて行くことも話し合われました。

第9回 2024年3月10日(日) 旧江井小学校ei-toでこどもの未来アクション 講演会

今回は、旧江井小学校ei-toでこどもの未来アクションを開催しました。講師は兵庫県栽培漁業センター本部の為後さんにご講演いただきました。事前打ち合わせでは、初めての開催なので子どもは数名程度で全体でも約20名と予想して準備をしていたのですが、嬉しいことに37名の参加がありました。為後さんが子ども向けに準備された画像や動画と言われていましたが、見たこともない生物がたくさん出てきたので大人も楽しんでいました。あっという間の60分間プラス延長時間でした。なんの生き物のこどもでしょうかのクイズでは、宇宙から来た生命体のような画像ばかりで、誰も答えることはできませんでした。

第9回 2024年3月10日(日) 旧江井小学校ei-toでこどもの未来アクション 学習会

学習会では、為後さんが持ってきてくれたたくさんの生き物の赤ちゃんの実物を観察しながら、淡路島の海の変化についてどのように感じるのかとの投げかけがあり、大人も子どもたちもそれぞれに意見を述べました。今年度のイカナゴ漁は、淡路島の大阪湾側で禁漁、播磨灘側で一日だけで終わりました。閉鎖的海域において貧栄養価は深刻なことですので、淡路島で継続されているかい掘りのこと、海底耕運のこと、新規で始まった鶏糞のペレットの海中散布などの話もあり、子どもたちも真剣に聞いていました。こどもの未来アクションは来年度も継続的な活動として進めて行くので、未来を担う子どもたちがしっかりと学んで良い成長をして欲しいと思います。

 

イベントレポートは実施事業者からの報告に基づき掲載しています

参加人数:90人