しょっぱいサイダー「広尾しおサイダー」、コラボラベル発売
北海道の推進パートナー・広尾地サイダー企画委員会によるコラボサイダー誕生
2021.07.29
海と同じきれいな青い色をした「広尾しおサイダー」。北海道広尾町で誕生した、このちょっとしょっぱいサイダーの「海と日本プロジェクトCHANGE FOR THE BLUE(CFB)」コラボラベルが発売されました。
コラボ企画を手がけた、広尾地サイダー企画委員会の石山拓委員長にお話を伺いました。
青くてしょっぱい、十勝の地サイダー「広尾しおサイダー」
今回コラボ商品が発売された「広尾しおサイダー」の特徴は、清らかな日高山脈の水が流れ込む、地元の海の水からつくる自家精製塩を使用している点。十勝産のビート糖や、着色には天然のクチナシ色素を使い、やさしい甘さの後にほんのり塩味を感じるすっきり爽やかな味わいで、農林水産省主催「フード・アクションニッポン アワード2019」で飲料部門特別賞も受賞しています。
販売元は、北海道広尾町の推進パートナー、広尾地サイダー企画委員会。
今回のコラボにあたって「CFBマークを入れるだけでは面白くないな、普段とは違ったことをしようと考えまして。通常のラベルデザインはサンタクロースのサーフィン姿なんですけど、今回はサンタが海岸でごみ拾いをしているCFB仕様のデザインにしました」と委員長の石山さん。
広尾地サイダー企画委員会は、もともとは北海道中小企業家同友会の仲間が集って2012年から活動を開始したグループです。
販売する広尾しおサイダーは、広尾町を含む十勝地域11市町村が連携して展開するブランド「十勝地サイダー」のうちの1つ。十勝地域が一丸となって各地域オリジナルの地サイダーを商品開発し、現在9種類が販売中です。
十勝地サイダー公式サイト
道内でも歴史ある古い漁業の町をサンタクロースがPR
広尾町は札幌からおよそ280km、車で4時間半ほどの距離に位置しています。歴史ある土地柄で町内には十勝神社があり、襟裳日高山脈国定公園の入り口でもあり風光明媚、またサーフィンのメッカとしても有名です。
たくさんの魅力をもっていますが、町のPR商品のラベルデザインが、なぜサンタクロースなのかといえば、ノルウェー・オスロ市から世界初のサンタランド認定を受けたサンタの街でもあるから。
認定から30年を迎えた2013年9月に「広尾オーシャンメリー(HIROO Ocean Mery)」として発売したのが、広尾地サイダー企画委員会が最初に手がけた地サイダーでした。
「ただこのときは、あまりにも味がしょっぱ過ぎて町民から怒られてしまいまして。衝撃のショッパイ作(失敗作)だったんです」と笑う石山さん。
そこから奮起して、翌2014年には商品を改良し、2019年に現在の「広尾しおサイダー」が完成しました。
「いまのサイダーは当初のものに比べて塩分54%減です。後味に少し塩味を感じるくらいのさわやかな美味しさですよ」と味に対する自信も伺えました。
活動を通して海洋問題のさまざまな情報に触れ、考える機会が増えました
広尾町は川も海も綺麗な漁業の町。石山さんご自身も、海の恩恵を身近に感じられるこの町で生まれ育ったそうです。
「祖母の家が海の近くだったこともあり、幼少の頃から友人と海釣りをしたり、学生の頃には友人らがこぞって高給な昆布干しのアルバイトに行ったり、海は身近な存在でした」
海が身近な存在だったからこそ、CFBの海の美化活動についても共感されていたそうで、推進パートナーとしての活動も、やってみて本当によかったと教えてくれました。
「町内の高校生たちも参加して皆で一緒にごみ拾い活動をしたのですが、広尾しおサイダーが海問題に取り組んでいることも知ってもらえましたし、何より、サイダーの原材料になっている海水の美化につながる活動ができることがうれしいです」
また今回のコラボに取り組んだことで、普段の行動にもさらに気をつけるようになったとか。
「海ごみの8割が街から出る、ほとんどのごみが街中で捨てられたものだと知り、衝撃を受けました。深い情報に触れていろいろな気づきもありましたし、考える機会が増えました。日々の美化活動とかごみ拾い活動はこれからも継続していきたいですし、我々の活動を通じて広尾町のことを知ってもらうのはもちろん、このラベルに込めた思いを伝えていけたらと思っています」
そして最後に一言とお願いすると、「広尾しおサイダー、ミネラルたっぷりな塩が入っているので夏の熱中症対策にもぜひお勧めです!」とアピールにも余念がありません。
地域の財産である海を守るためにも、程よくしょっぱいサイダーを、たくさんの人に味わってもらえたら……。通販でも購入可能なのでぜひお試しください。