神話の国の観光協会が強力な推進パートナー。
熱い解説が人気の特別クルーズ運行中。
地元の海の魅力を発信したい!神話を巡る観光クルーズツアーを松江観光協会美保関町支部とのコラボで開催。
2020.09.24
国譲り神話など、さまざまな神話や歴史が残る出雲国、島根県。そんな神話や歴史を辿るクルーズツアーが、今、松江観光協会美保関町支部とのコラボ企画として開催されています。
美保関町は島根半島の先端に位置する町で、日本の神話にたびたび登場する地名です。
例えば、国譲りの判断を父・大国主神から任せられた事代主神(えびす様)のもとへ、使者が派遣されたのが美保関。当時、えびす様はこの海で釣りをされていたそうです。
そうした地元に残る神話や歴史を辿りながら、日本ジオパークにも認定された美しい海岸線を海から観光する特別クルーズツアーを、7月〜10月末まで開催中です。
10月5日〜16日の平日は「海と日本プロジェクト号」として割引価格になるほか、守るべき海の大切さなどもガイドが伝えていきます。
今回は、「美保関の海の豊かさ、美しさをもっと伝えたい」と、企画を主導された松江観光協会美保関町支部の住吉裕さんにお話を伺いました。
神様の島と名峰・大山をワンショットに収める神聖な景色も
松江観光協会美保関町支部は現在スタッフ4名。海と日本プロジェクトin島根の事務局開設以来の推進パートナーで、これまでにも子どもたちの「さばける塾」の共同開催や、美保関灯台のライトアップイベントなど、連携した取り組みがさまざまに行われてきました。
今回のクルーズ企画は、モニターツアーを実施するなど昨年から準備を進めてきたもので、海上からしか見られない岩や洞窟、珍しい地層などを巡る点もポイントです。
「例えば、神様が降臨する島といわれる沖之御前を間近に見て、島の鳥居越しに名峰・大山を望めるのはこのツアーならでは。釣り好きのえびす様がいにしえの昔に目にした光景かもしれませんね」と住吉さん。
美しい景観だけでも十分満足できるツアーですが、加えて好評なのが70分間途切れることのない圧倒的な解説アナウンス。ガイド役を務めるのは観光協会スタッフであり、主に住吉さんご自身が担当されていますが、神話や歴史のほか、地形の成り立ち、海の豊かさ大切さ、社会課題などにも触れる盛りだくさんの内容です。高速船のスピード感でアトラクション気分も楽しめる、興味深いツアーになっています。
海とともに生きた人々の歴史が残されている美保関の海は宝物
そんな美保関町のアピールに余念がない住吉さん自身は、実は大阪のご出身で、美保関町との関わりは転勤先として赴任したのが始まりだったそうです。
赴任直後から地元の人たちに何かと助けてもらい、「奥ゆかしい方が多いのですが内面に力や知識を蓄えていらして、一度火がつくとすごいパワーで協力してくださるんです。みなさんに迎え入れてもらって、呼吸が合う心地よさを感じました」と、町の人々に惚れ込み、観光協会美保関町支部ができると聞いて自ら名乗りを上げたのだとか。
美保関の海についても「豊かな幸を与えてくれて、海とともに生きてきた人々の歴史が脈々と残っている。美保関の海は、まさに宝物です」とひときわ思い入れが強い様子。だからこそ自身が感じた美保関の魅力を伝えようと全力で観光アピールに取り組まれていました。
「海離れ、魚離れと言われるなか、海の良いところや素晴らしさをもっと知ってもらい、次の世代へ伝えていきたいというのが私の一番の思いです。発信力を持つ海プロと協力して、今後も一緒にやっていけたら嬉しいです」と期待と意気込みを語られました。
地元の観光協会と、知識とパワーを兼ね備えた町の人々との相乗効果で、美保関町はますます盛り上がりを見せていきそうです。
美保関町の神話と歴史を辿るクルーズツアーは10月末まで、「海と日本プロジェクト号」は10月5日(月)〜〜16日(金)の平日の運行予定です。新型コロナウイルス感染予防のためグループごとの貸切で運行します。詳しくは松江観光協会 美保関町支部公式サイトをご確認ください。